人間ドックについてまとめてみました。

GW018_L人間ドックを受診したことがありますか?「そろそろ」と思いつつも後回しになりがちな人間ドック。最近の人間ドックは健康診断の延長という感じではなく、がんの検査をちゃんとしたければ、がんに特化した人間ドックなどもあります。自分の身体で心配なところを、自分で選んで検査を受けることができるようになってきました。

検査はさまざまなものがありますが、検査内容は身体への負担を限りなく少なくするよう考えられています。会社の健康診断で十分とか、病気が見つかるのが怖いなどと思わずに、万一の病気に備えて、年に1度の人間ドックを習慣にしましょう!

人間ドックって意味あるの?

通常の健康診断では全くひっかかったことがない「自称:健康人間」が、人間ドックで多くの項目にひっかかっていて驚いたという話をよく聞きます。自分が健康だと思っている人ほど、普段は病院に行かないので、人間ドックでじっくりと検査するといろいろ出てくるようです。人間ドックでは、血液検査の項目が健康診断よりも多かったり、エコーや放射線を使って細かく検査するものもあります。全く体調に異変のなかった友人は、人間ドックで「膵臓ガン」が見つかりました。病院で「全く痛みもなかったのですが・・・・」と聞いたところ、「膵臓で痛みがでたら、かなり進行している」と言われたそうです。何ごとも早期発見が大切ですね!

スポンサードリンク

健康診断と人間ドックってどう違うの?

ところで、健康診断と人間ドックは何が違うのでしょうか。健康診断は労働安全衛生法によって事業主に義務づけられています。したがって、会社で働いている人は年に1回、健康診断を受けていると思います。ただし、検査項目は最低限のものであり、血液検査、尿検査などが主な検査内容となります(詳しくは労働安全衛生法施行規則第44条を参照)。もちろん、健康診断は健康を保つための検査ですが、人間ドックは、健康診断の内容に加えて(人間ドックを受診する医療機関の医療機器により異なりますが)、CT検査、胃の内視鏡、骨粗鬆症の検査など、かなり、詳しい検査を受けることができます。また、がんや脳を専門とした人間ドックもあり、多くのことを細かく検査できるため、大きな病気の早期発見にも繋がります。

ゆったりと人間ドックを受ける!

人間ドックは身体の検査ですから、どうしたもマイナスのイメージになってしまいます。そんな人間ドックを少しでも楽しく、ゆったりと行うこともできます。帝国ホテルなどといった一流ホテル内の専用クリニックで人間ドックが実施されていたり、ホテル内に診療所がなくても、ホテルを利用して人間ドックを受けるプランを用意したクリニックもかなり存在します。
明るく清潔な待合室で雑誌を読みながらゆったりと人間ドック。半日コースなどではホテルのレストランの食事券が付いていたりしますので、ゆったりと人間ドックを受けてからゆっくりと食事をして帰るということも可能です。
また、さらに優雅なプランではホテルに宿泊し、ゆとりをもって人間ドックを行うというものまで存在します。参考までにホテル宿泊やディナーとセットになっている人間ドックを紹介しておきますね。

人間ドックの費用

人間ドックは保険適用がありませんので、それなりに費用がかかります。1日コースで2万円〜5万円、2日コースでは5万円〜10万円程度という感じです。また、医療設備や検査の受診環境(ホテル宿泊とセットになっているものだと、ホテルのグレードなど)によって異なります。自分の受けたい検査などを考えながら、いろいろな人間ドックを比較してみるといいと思います。
また、人間ドックの費用は所得税や住民税の医療費控除の対象になりませんが、人間ドックの結果、病気が発見されて治療に移行した場合などは、医療費控除の対象となってきます。

人間ドックの基本的な検査内容

人間ドックでは具体的にどんな検査をするのかと、ちょっと心配になったりしますよね。病院にもよりますが、人間ドックの基本的な検査は次のようなものになります。

  1. 尿検査

    健康診断でもよく行われている検査です。糖尿病、腎臓、肝臓、尿管、膀胱の疾患などをチェックします。

  2. 血液検査

    150cc程度の採決を行い、血液学的検査、生化学的検査、血清学的検査を行います。人間ドックの血液検査は、健康診断のものより細かいです。

  3. 胸部X線検査

    肺結核、肺がん、その他胸部疾患をチェックします。また、人間ドックでは、心臓や大動脈の状態もチェックします。

  4. 消化器系X線検査

    バリウムを飲み、食道、胃、十二指腸を造影します。健康診断でも一定年齢を過ぎるとバリウムを飲んで消化器系X線検査を受けるようになっている会社なども多いと思いますが、法律で定められた項目ではないようなので、受診しなくてもいいようです。バリウムを飲むこの検査は、やはり抵抗がありますが、胃がんなどの発見の一助となるものですので、定期的な検査が必要だと思います。ちなみに、私は胃潰瘍が見つかったことがあります。検査後はバリウムを出すための下剤をもらいます。

  5. 心電図検査

    心筋梗塞の既往、狭心症、心肥大、心筋障害、不整脈などをチェックします。心臓の検査はめったにしないと思います。人間ドックで習慣化しましょう!

  6. 血圧検査

    動脈硬化症、脳卒中などをチェックします。血圧は自分でも測れますが、人間ドックでの検査することにより、生活習慣などの具体的な改善策についてもアドバイスを得ることができます。

  7. 視力検査

    視力をチェックします。希望によっては、裸眼、矯正後ともに検査してもらえます。眼鏡を買うときくらいしかしませんよね。でも、片目だけ視力が落ちているときなどは、自分では気づきにくいんですよ。人間ドックで定期的に検査しましょう。

  8. 眼底検査

    眼底網膜や細動脈の状態を観察します。また、眼底検査によって、循環器系や糖尿病の検査も行います。

  9. 眼圧検査

    房水と硝子体とで構成される眼球内の水圧を調べます。緑内障を検査できます。

  10. 超音波検査

    肝臓、胆嚢、腎臓、脾臓を観察します。比較的、時間をかけてじっくりと調べてもらえます。胆石、腎結石、ガンなどを診断できます。

  11. 聴力検査

    聴力レベルを測定し、主に老人性難聴を診断します。この検査も、健康診断では毎年実施しませんので、人間ドックか補聴器を作るとき以外ではなかなか検査しませんね。

  12. 呼吸機能検査

    肺活量、1秒間に吐きだす空気の量などを測定して、肺機能を検査します。肺活量も人間ドック以外ではあまり調べないですね。

  13. 身体計測・体脂肪率・肥満度・BMI

    身長と体重の計測により、標準体重と肥満度を計測します。メタボリック症候群予防のためにも、重要な検査です。

詳しい検査内容は人間ドック学会が公表しているこちらのページを確認してください。

 

スポンサードリンク

 

オプション検査

上記の人間ドック検査以外にも、オプション検査として、婦人科検診、各種ガンのマーカー検査、骨密度検査、アレルギー検査などが用意されています。予約が必要なものもあるので、人間ドックを受診前に電話で確認しておきましょう。お互いの健康のためにご夫婦で人間ドックを!また、親孝行としてご両親に人間ドックをプレゼントするのもいいかもしれませんね。

  1. 婦人科検診

    婦人科系の病気にかかる確率は決して少なくないといわれています。特にがんについては、早期発見が何より重要となってきます。厚生労働省は40歳以上は乳がんの検診を受けることを推奨し、市町村では乳がん検診のクーポンなどをしているようです。ただし、30代から乳がんにかかる人はいますので、セルフチェックなどを行うといいようです。
    セルフチェックの方法については次のページなどを参考にしてみてください。
    コニカミノルタ乳がんセルフチェック・検診

    子宮頸部細診

    子宮頸部の異常を検査します。これにより子宮がん(子宮頸がん)などが発見されることがあります。検査は婦人科医が子宮頸部を綿棒などで軽くこすって細胞を採取することによって行います。検査は2~3分程度で終わり、痛みはほとんどありませんが、妊娠中の人や採取箇所にびらんがある人は、軽い出血を起こすことがあります。

    経膣超音波(エコー)検査

    子宮筋腫や卵巣の腫瘍などの発見を目的とした検査です。卵巣は2CMほどの大きさのため、がんを発症していても気づきにくいことが多いです。検査は婦人科医が使い捨てのキャップをかぶせた細い超音波器具を膣内に挿入して、超音波を見ながら子宮の状態を調べます。

    マンモグラフィー

    マンモグラフィは、X線で乳房を撮影する検査です。機械に片方ずつ乳房を挟み、押しつぶして撮影します。この検査で、乳房からわきの下にあるリンパ節にかけて、しこりの有無や大きさ、位置などがわかります。通常5分程度で終わります。

    乳腺超音波検査

    乳腺超音波検査はX線を使用しないのため、妊娠中の人や妊娠の可能性のある人も検査することができます。マンモグラフィではしこりがはっきりと写らない場合でも、乳腺超音波検査では、しこりの大きさや位置を立体的にとらえることができます。検査の時間は通常5~10分程度です。

  2. がん検診

    依然として死亡率の高いがんです。きちんと検査して、健康を維持したいですね。がん検診も最近でかなり進化しているようです。

    PET検診

    これまでは、がんの診断にはCTやMRI、超音波装置などが使われてきましたが、がんの活動性までは診断することはできませんでした。そこで脚光を浴びているのがPET(ポジトロン断層撮影装置)です。
    がん細胞は正常な細胞に比べ、ブドウ糖を多く取り込む性質があります。PET検査では、FDGという薬剤を注射して、ブドウ糖に似た物質をがん細胞が取り込むところをカメラで撮影するというものです。

    腫瘍マーカー

    がんに特化した血液検査です。マーカーによる検査方法とは血液中の特別なタンパク質を目印に腫瘍を探す方法です。マーカーはがんによって異なるため、場合によっては複数のマーカーを検査することも必要となります。

  3. 骨密度検査

    骨密度の検査方法は主に次の三つの方法のいずれかを用いることとなります。

    DXA(デキサ)法

    エネルギーの低い2種類のX線を使って測定します。全身のほとんどの骨を測ることができます。

    超音波法

    かかとやすねに超音波をあてて測定します。

    MD法

    手の骨と厚さの異なるアルミニウム板を、X線を使って、同時に撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比べることによって測定します。

  4. アレルギー検査

    血液を採取して検査します。主に次のアレルギーについて検査できます。

    ハウスダスト、花粉類

    ハウスダスト、ダニ、スギ花粉、ヒノキ花粉

    イネ科類

    ハルガヤ、ギョウギシバ、カモガヤ、オオアワガエリ、アシ

    雑草類

    ブラクサ、ヨモギ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ

    食物

    卵白、ミルク、小麦、大豆、ピーナッツ

    穀物

    小麦、トウモロコシ、ゴマ、ソバ、米

    動物

    ネコ皮屑、イヌ皮屑、モルモット上皮、ラット、マウス

    カビ

    ペニシリウム、クラドスポリウム、アスペルギルス、カンジダ、アルテルナリア、ヘルミントスポリウム

    その他

    カニ、エビ

  5. 脳ドック

    脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などは、言語障害や麻痺などの重い後遺症をもたらすことがあり、場合によっては生命を落とす危険さえあります。脳の病気は治療ではなく、予防することがとても大切になってきます。年々、検査を受ける人は増加しているようです。検査の内容はどれも痛みを伴うようなものではありませんので、安心して検査を受けることができます。大まかな検査内容は次のとおりです。

    MRI(磁気共鳴画像診断)

    くも膜下出血、脳出血、脳梗塞、等を早期発見・予防するために行います。脳を切開することなく、磁気と電磁波によって縦横斜めあらゆる方向から脳の断面画像を写し出す検査です。発症間もない脳梗塞の病変や小さな梗塞などもはっきりと映し出せます。また、造影剤を使用しないため、副作用の心配も少なくなりました。

    MRA(磁気共鳴血管造影)

    MRIと同様に磁気共鳴を利用して、血管を立体画像として映し出して血管の様子を検査します。動脈硬化が進行して血流が細くなった血管や、動脈瘤等を発見することができます。

    マルチスライスCT

    MRIと同様に脳血管領域での微細な血管構造の描出しますが、MRIに比べて撮影時間が大幅に短縮され、検査の負担が大幅に軽減されました。

    頚部血管超音波(エコー)

    首の左右にある頸動脈に超音波をあてて検査します。頸動脈は動脈硬化が起こりやすい場所で、その血管は太く、脳に近いところにあります。頸動脈は体の表面近くにあるため撮影しやすく、頸動脈の血管壁の厚さや動脈硬化の変化などを検査し、全身の動脈硬化の進み具合等を確認することができます。

    血圧測定

    高血圧は、脳卒中の引き金になる場合があるため、重要な検査です。

    眼底検査

    瞳孔の奥にある眼底を撮影し、動脈硬化をの進行度を確認します。

    心電図

    心臓の筋肉から発生する電気信号を、体につけた電極から検出します。

  6. その他

    バイオフィジカル

    バイオフィジカル250という検査があります。米国バイオフィジカル社が開発した最先端の総合血液検査です。血液検査ですが、250項目もの検査ができるようです。また11項目に分けて、その結果を分析して知らせてくれるようです。料金はかなり高いようですが、東京ミッドタウンクリニックで行っているようですので、興味のある方は確認してみてください。

    東京ミッドタウンクリニック プレミアム人間ドック

    サプリメントドック

    サプリメントドックとは、血液検査や尿検査、生活習慣の内容から、身体に必要な栄養素を導き出すものです。通常の健康診断等では調べないビタミンの濃度、活性酸素やホルモンのレベルなどの体内環境を検査することができます。
    今、必要な栄養素やこれからの生活習慣、アンチエイジングなどに関することも検査できる病院もあるようです。

人間ドックの結果の基準範囲

人間ドックや健康診断の結果はどの程度であれば、正常範囲なのでしょうか。そういった基準は人間ドック学会が公表してます。ちょっと前に人間ドック学会が健康診断の結果に関する基準を緩和するようなニュースがありましたが(現在の基準より悪い数値であっても健康範囲とするようなニュース)、健康基準を緩和するというものではなかったようです。その辺のことについてはもホームページで公表しているようですので、参考にしてください。

まとめ

  • 人間ドックは健康診断と異なり、詳細に身体を検査してくれる。
  • 人間ドックには半日コースや1泊コースなど、様々なコースが用意されていて、ホテルの宿泊が付いたものもあり、多様な選択肢が用意されている。
  • 健康診断と比べて、検査項目は多いが、検査の負担が少なくすむように考えられている。
  • 婦人科検診、がん検診、脳ドックなど、様々な人間ドックが存在し、自分の必要性に併せて受診する人間ドックや病院を選択するとよい。