肩こりに病気が隠れていることも!原因を知って解消しましょう。

PR

人が、一生のうちに一度は経験すると言われているのが「肩こり」です。肩こりは、日本人にとても多い症状の一つで、女性が自覚している症状の第1位であると共に男性においても第3位となっており、国民病とも言われています。肩こりの原因や解消法、解消グッズなどを紹介します。

肩こりの原因とは?

肩こり女性肩こりは正式名称を「頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)」と言い、肩周りや首の慢性的なコリを始め、腕や手指の痛み・痺れなどの総称を指します。

肩こりは女性に多いと言われています。その理由は、男性に比べて筋肉量が少ないことや、女性ホルモンに体調が左右されやすいことなどが挙げられます。

また、肩こりは年々低年齢化が進んでいることから、早い段階で肩こりの原因や対策を知っておくことはとても重要と考えられています。

ではなぜ、人は肩こりになってしまうのでしょうか。

筋肉の疲労

私達にとって、立って歩くことはごく当たり前の行動ですが、実は人の体の構造上、二足歩行は首や腰に大きな負担を掛けていると言われています。

中でも肩こりと深い関係にあるのが、「僧帽筋」と言われる首から背中を覆っている筋肉です。

僧帽筋は、体重の約10%の重さになる頭を支えているため、常に緊張した状態となっており、疲労が溜まりやすいのです。

姿勢

猫背や足を組む・頬杖をつくなどの癖がある方は、重心が本来の正しい位置からズレてしまうために頭の重さがダイレクトに首や肩に伝わってしまい、肩こりになりやすいと言われています。

また、デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとり続けるのも、筋肉が固まってしまいコリの原因となります。

目の疲れ

ノートパソコンや携帯電話などは近い画面を見ることから目に疲れが溜まりやすくと言われています。

また、ピントを合わせることの多い細かい作業を繰り返していると目の筋肉が疲れてしまいます。

目が疲れると筋肉が緊張し肩こりが起こります。

寒さ

気温が下がり寒さを感じると、筋肉が収縮することで体内に「熱」を発生させようとします。このため筋肉が固くなってしまい肩こりを引き起こします。

冷え

体が冷えると、毛細血管まで血液が流れにくくなり血行不良が起こります。血行不良が起こると筋肉に老廃物が溜まってしまうため、肩こりになってしまいます。

ストレス

仕事や人間関係などのストレスが肩こりの原因となる場合があります。

人はストレスを感じると自律神経の一つである交感神経が優位に働きます。

交感神経は意欲的に物事を行ったり、体を積極的に動かすことに役立つ反面、筋肉を緊張状態に保つため、交感神経の優位が長く続くと肩こりが起こりやすくなってしまいます。

病気

肩こりが起こる原因の中には、頸椎椎間板ヘルニアや心筋梗塞などの病気の可能性もあります。

腕が痺れる、左肩だけ異常に痛むなどの症状がある時は注意しましょう。

このように、肩こりが起こる原因は数多くあります。

また、これらの原因は関係性があるものが多く、肩こりに悩む方のほとんどは複数の原因によって引き起こされているものと考えられています。

なお、肩こりは必ずしも肩や首の筋肉が固くなるとは限りません。触ってみても肩はやわらかいのに肩こりが起こる場合もあります。



肩こりになったときに出る症状

上記では肩こりになる原因を記述しましたが、ここでは肩こりが原因で起こる症状をご紹介したいと思います。

めまい

肩こりに関係するめまいは「動揺性めまい」と呼ばれ、船酔いした時のような、ふわふわと足が地につかない感覚や、一瞬ふらっとするめまいを指します。

このようなめまいは、主に筋肉の疲労や自律神経の乱れから生じると言われています。

頭痛

頭痛女性頭痛が後頭部から首筋に掛けて起こる場合は、肩こりが原因の可能性があります。

「緊張性頭痛」と言われるものなのですが、長時間同じ姿勢を続けたり、目の疲れによって筋肉が緊張することで起こります。

吐き気

血行不良が原因で起こる肩こりは、吐き気を伴うことがありますが、これは血液の流れが悪くなり末端まで酸素が行き渡らなくなることで脳が酸素不足になって起こると考えられています。

また、自律神経の乱れが原因の肩こりの場合、胃腸の働きが低下することでそれに伴って吐き気が起こるケースもあります。

いらいら

肩こりが悪化して筋肉の緊張が強くなると、筋肉の中を通る神経も圧迫され過敏になります。

そうすると、ちょっとしたことでいらいらしやすくなり、いらいらすることでさらに肩こりがひどくなる、と言った具合に悪循環に陥ってしまいます。

肩こりの解消法・治し方

肩こりの解消法をご紹介します。

あべこべ体操

あべこべ体操とは、北洞誠一先生が提唱している肩こり解消の体操です。

あべこべ、の言葉通り体をあべこべに動かすことで筋肉の緊張をほぐします。

ツボ押し

肩こりの解消に効果があるツボは数多くありますが、その中でも代表的なものをご紹介します。

  1. 肩井(けんせい)・・首と肩先の中間地点にあるツボ。指で体の中心に向って強めに押して下さい。
  2. 肩中愈(けんちゅうゆ)・・一番出ている背骨のくぼみから指3本分ほど肩側にあるツボ。自分でツボを押す場合は肩と反対の手の中指で強く押して下さい。
  3. 天柱(てんちゅう)・・首の後ろ側、生え際にあるツボ。親指をツボにあて、他の指で頭を包むようにしたら、強めに押して下さい。

ストレッチ

職場などで気軽に行えるストレッチは、肩こりの解消だけではなく肩こりの予防にも効果があります。

仕事の合間に5分ほどの休憩時間を設けて、筋肉の緊張を早めに解してあげるのがよいでしょう。

ふりふりストレッチ

ふりふりストレッチとは、NHKの人気番組「ためしてガッテン」で紹介された動的ストレッチをわかりやすく呼んでいるものです。

元は、ブラジルで古くから行われている〝アロンガメント・ジナミコ〟というストレッチ方法で、負荷を掛けずに関節の可動域を徐々に広げていきます。

ふりふりストレッチのやり方

  1. 手の指先を肩につけてから前に回します。左右10回ずつ行いますが、この時、肩だけを回すように意識して下さい。
  2. 手を体の横に持って行き、肩の位置で小さなバンザイのポーズをしたら、そこから頭の上で手の平を合わせてから手を下ろします。これを10回行います。


肩こりに効く薬

肩こりがひどい時は、薬に頼るのも一つの方法です。

そこでここでは、肩こりに効く薬をご紹介します。

アリナミンEX

肩こりに効くビタミンB群やビタミンEが配合されており、つらい症状に素早く効いてくれます。

点温膏K

温感刺激と血行促進の2つの効果により、肩こりの症状を和らげる貼り薬です。通常の湿布のような大きさではなく1枚が小さいタイプなので、痛みの強い部分にピンポイントに貼ることができます。

葛根湯

葛根湯は風邪の引き始めに飲むイメージがありますが、体温を上げて血行を促進する効果があるため、実は肩こりにも効く薬なのです。

肩こりに効くグッズ

肩こりを手軽に解消することができるグッズをご紹介します。

めぐリズム 蒸気の温熱シート

肩や背中に貼るだけで、蒸気を含んだ熱によって血行がよくなり、肩こりの症状をやわらげてくれます。

王様の夢枕

枕が合わないと首や肩に負担が掛かりやすくなるため、肩こりになってしまいます。

そこで、まくらを選ぶ時には体に合った高さであることや、首元を支えてくれることを意識して探してみましょう。

かたボー

肩や背中のツボ押しを自分で行うのはなかなか難しいもの。そのような時、手軽に使えるのがツボ押し器具です。

ちなみに、かたボーはツボ押しの逆が孫の手となっている商品です。

キネシオテープ

従来の患部を固めるテーピングとは異なり、キネシオテープは患部に貼ることで血流を促進し自然治癒力を高めてくれます。

病院を受診する場合に何科を受診するのでしょうか。

肩こりに悩まされている方の多くがマッサージや整体へ通っていますが、肩こりがどんどんとひどくなる、肩こり以外にも症状があるなどの場合は、速やかに病院へ行くようにしましょう。

「肩こりで病院へ行く」という発想自体がない、という方も多いようですが、肩こりの原因は単に血行不良や筋肉の疲労だけではありません。

大きな病気が隠れている場合もあるため、痛みが強い時は特に病院へ行くことをおすすめします。

なお、肩こりで病院を受診する際には、整形外科へかかるのが一般的ですが、肩こりと共にめまいや頭痛、嘔吐などの症状がある時には、最初に脳神経外科を受診するのがよいでしょう。