足の裏に「まめ」や「たこ」、「魚の目」ができてしまうとツライ痛みがあります。できるだけ早く治したいところですが、間違って自分勝手な処置をすると返ってひどくなることがあります。この3つを区別する方法や原因、家でも治せる方法、予防法をご紹介します。

更新日:2016年08月29日

※この記事は看護師が監修をしています。

足裏のまめ、たこ、魚の目とは?

まめ・たこ・魚の目とは

歩くと足裏に刺さるような痛みがある、靴の中底に何かが当たっているような異物感がある。このような症状の経験は、誰もが一度くらいはあるのではないでしょうか。

いわゆる「まめ」や「たこ」「魚の目」が疑われるものですが、これらは足裏に多く見られ、見た目が似ていることから、区別がつきにくいという声も多く聞かれます。

そもそも、この3つは呼び名が違うだけで全て同じものだと思っている方も少なくありません。

しかしそれは間違いです。まめ、たこ、魚の目は、それぞれ別の皮膚疾患となります。

発症のメカニズムは近しい場合もありますが、見極めを誤って正しい治療が行えないと、症状を悪化させる原因となってしまいます。

そこで、まずはこの3つの違いについてご説明したいと思います。


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まめ

まめは、医学的には「外傷性水疱」と呼ばれ、摩擦や刺激によって皮膚が炎症を起こし、皮膚内に組織液が溜まって水ぶくれができるのが特徴です。

水ぶくれが破れると強い痛みが出て、歩くのも困難になる場合もあります。

また、まめは足裏だけではなく、手にもできやすいと言われています。鉄棒や剣道などで手の平に強い力を入れた時に、指の付け根部分の皮が丸くふやけたようになったり、破れたことがないでしょうか。

それも、足裏にできるまめと同じ原理で生じます。

たこ

たこは、医学用語では「胼胝(べんち)」といい、摩擦や圧迫が同じ部位で繰り返し起こることで発症します。

皮膚の角質が硬くなり、盛り上がって見えるのが特徴で、やがて黄色く変色していきますが、角質が皮膚の表面で厚みを増すだけなので痛みを感じることは殆どありません。

ちなみに、たこは足裏の他にもできます。例えば、「ぺんたこ」と呼ばれるたこは、毎日利き手でペンを握ることで生じるたこで、手や指にできるものです。

魚の目

魚の目の医学用語は「鶏眼(けいがん)」といいます。摩擦や圧迫をくり返し受けることで発症します。

その点ではたこと同じですが、たことは違い、硬くなった角質が皮膚の内部に向かって円錐形に成長するため、先が真皮層に達すると鋭い痛みが生じます。

また、魚の目という名前の通り、中心部分には目のように見える芯があるのも特徴です。

なお、魚の目は足裏(もしくは足の指や付け根)のみにできるものと思っている方も多いですが、たこと同様に手の指にできるケースもあります。

ただし、手の場合は足裏のように常に重心が掛かっているわけではないため、圧迫が頻繁に起こらず、足裏のものに比べて治りが早いと言われています。

原因

原因

まめ、たこ、魚の目の違いがわかったところで、次にそれらができる原因をご説明したいと思います。

まめ

まめは、皮膚に短時間で強い圧力がかかった時に生じます。そのため、スポーツ選手やジョギングなどを始めたばかりの初心者に多いと言われています。

また、日常生活では履き慣れない靴や、おろしたてで革が硬い靴を履いて外出した時に、靴の内側や中底と足裏が擦れて起こる場合が多いようです。

たこ

たこができる大きな原因には、足のサイズに合わない靴を履いていることや、長時間同じ姿勢で立っていることが挙げられます。

特に、指の付け根は圧迫を受けやすい場所で、たこができやすいと言われていますが、これはケラチンという成分が過剰に生成されるために起こります。

ケラチンは、髪や爪などにも含まれるたんぱく質の一種で、皮膚では角質層で働き、外部からのバリア機能を保持しています。

しかし、大量に生成されると角質を硬くして皮膚を守ろうとするため、たこができるのです。

また、冷えが原因の血行不良によって十分な酸素が届かなくなると、皮膚の修正・再生機能が衰え、角質が溜まりやすくなります。

魚の目

魚の目も、たこと同様に足に合わない靴を履いていることや、歩き方の癖で重心が傾き、同じ場所が圧迫を受けやすくなった場合などに発症します。

角質が硬くなる原理はたこと同じですが、角質が皮膚の表面に重なっていくたこに対し、魚の目は皮膚内部への浸潤するため、突き刺さるような痛みが生じます。

また、痛みがないからとたこを長期間放置したり、間違ったセルフケアで角質を削ったりすると、たこから魚の目になってしまうケースもあります。

治療法

治療法

足裏にできたまめやたこ、魚の目の治療法をご紹介します。

まめの場合

水ぶくれが潰れていない場合

絆創膏を貼って、水ぶくれが破れないようにします。さらに、絆創膏を貼る前にワセリンを塗ると、まめへの負担を軽減することができます。

また、まめが大きい場合は、ガーゼで患部を保護してからテーピングを巻くとよいでしょう。

水ぶくれは潰れていないものの痛みがある場合

消毒した針で水ぶくれを刺し、中に溜まっている水分(組織液)を抜き取ります。

浮いた状態になった皮は無理に剥がさず、消毒液で患部を綺麗にした後、そのまま絆創膏で覆って下さい。

絆創膏が剥がれないようにテーピングをしてもよいです。

ただし、自分で水ぶくれ部分を切ったりすることは、あまりお勧めできません。そもそも消毒した針とういのもあまり存在しないと思いますので、できれば皮膚科などで処置してもらう方が適切です。

水ぶくれが破けてしまった場合

患部を消毒した後、皮が残っている時は無理には剥がさず、皮と皮膚の間にワセリンを塗ります。

皮が完全に剥がれてしまっている時も、患部にワセリンを塗って下さい。ワセリンを塗ることで薄い油膜が張り、患部を保護して治りを早めます。

その後、絆創膏を張り、さらにテーピングで固定しましょう。

たこの場合

市販の薬を使う

たこを取り除くための外用薬が市販されていますので、そちらを使います。

外用薬には、シール(絆創膏)タイプと塗るタイプの2種類がありますが、どちらにも角質をやわらかくする〝サリチル酸メチル〟という成分が入っており、作用は変わりません。

ただし、この方法は比較的長期間かけてたこを除去するため、今すぐ取りたいという時には向きません。

なお、薬剤が健康な皮膚に付着すると白く軟化することがあるため、使用には十分注意をして下さい。

専用のヤスリを使う

角質を削る専用のヤスリを購入し、お風呂上がりなど角質がやわらかくなったところで使用します。

一気に削るとその刺激によってまた角質が硬く盛り上がってしまいますので、少しずつ削るようにして下さい。

また、カッターなどで削る方がいますが、傷から雑菌が繁殖する恐れがあるために絶対に止めましょう。

魚の目の場合

病院

軽度の魚の目の場合は、たこと同じように角質をやわらかくする市販薬を用いて治すことが可能です。

芯の深さによって使用する期間は異なりますが、厚くなった角質をやわらかくすることで、シールと一緒に芯が剥がれたり、自然とポロッと取れます。

ただし、この方法では芯が取りきれずに残ってしまうケースもあり、その場合は魚の目を繰り返してしまうことがあります。

痛みが強い場合は、セルフケアでの改善は難しいため、病院にて治療を受ける必要があります。

受診する科は皮膚科になり、治療法も様々にあります。

1. 患部をメスで切開する

比較的大きく、深部にまで入り込んでいる魚の目に対して行われる治療法です。

切開する前には、セルフケア同様にサリチル酸メタルを貼り(もしくは塗り)、角質をやわらかくしてから魚の目の除去を行うのが一般的です。

2. 炭酸ガスのレーザーを使用する

魚の目の芯だけをピンポイントに取り除く治療法です。

魚の目周辺の皮膚を傷付けず、かつ治療の際に痛みが少ないのがメリットですが、保険適用外となる場合もあるため治療費が高額になってしまうのがデメリットです。

3. 液体窒素を使用する

-196度の液体窒素を綿棒などに染み込ませ、患部にあてて壊死させることで取り除く治療法です。

一度で全てを取り除くことができないため、数回治療に通う必要があり、治療時には刺すような痛みがあります。

魚の目は間違えやすい?

たこだと思っていたら魚の目だった!

たこだと思って角質を削っていたら、実は魚の目だったということもあります。

角質を削る刺激によって、魚の目がさらに悪化する恐れがあるため、痛みがある時は皮膚科を受診するようにしましょう。

イボと魚の目も間違えやすい

さらに、魚の目によく似た症状に「イボ」があります。

足裏にできるイボは、ヒトパピローマウイルスというウイルス感染による原因が一般的です。なので、むやみに触れると感染してしまいます。

見分け方としては、魚の目は押すと芯が内部に食い込み痛みを感じますが、イボは皮膚表面の感染のため痛みを感じないことが多いようです。

しかしこれだと、今度はたことの区別がつきにくくなります。その場合は、見た目をよく見てみましょう。

たこや魚の目は表面に波のような模様があるのに対し、イボはザラザラとしています。

また、たこや魚の目は角質の増殖が原因で起こるのに対し、イボは血管を巻き込むため、ヤスリなどで削ると出血が起こります。


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予防法

ここでは、足裏のまめ、たこ、魚の目の予防法をご紹介します。

まめの予防法

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まめができる原因の多くは、摩擦によるものと言われています。このため、できるだけ摩擦が起こらないようにするのが、まめの予防法となります。
 
その具体的な方法は、次の6つです。
 

1. ワセリンを塗っておく

ワセリンには皮膚を保護する働きがあるため、まめができやすい箇所にあらかじめ塗っておくとよいでしょう。

ワセリンについてはこちらの記事もご覧ください。

2. 絆創膏やテーピングを巻いておく

ワセリンだけでは心元ないという方は、さらに絆創膏やテーピングなどまめができやすい箇所を保護しておくのがよいでしょう。

3. 運動は裸足では行わない

裸足のままで走ったり飛んだりすると、足裏には大きな負担が掛かり、まめができる原因となります。

4. 裸足で靴を履かない

裸足で靴を履くと、靴の中底と足裏が直接当たって擦れてしまい、まめができやすくなります。

そのため、靴を履く時は必ず靴下を履くようにしましょう。

特に、運動をする時は少々締めつけの強い靴下を履くと、靴下の中で足が滑らないのでお勧めです。

また、滑り止めのついた靴下を着用するのもよいでしょう。

5. サイズの合った靴を履く

サイズが大きい靴を履いていると、靴の中で足が滑ってしまい摩擦が起こりやすくなります。

そのため、足の大きさに合った靴を選ぶことが大切です。

6. 中敷きやクッションを利用する

靴の中に入れる中敷きやクッションは、足裏へかかる負担を少なくし、まめを防いでくれます。

たこの予防法

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1. 足に合わない靴を履かない

足を圧迫するような小さいサイズの靴は、たこの原因となります。

特に女性が好んで履くハイヒールは、足裏や足の指を強く締め付けるため、血行不良が起こり、たこができやすくなると言われています。

また、サイズの大きな靴を履いていると靴の中で足が滑り、バランスをとるために足の指や付け根に力が掛かってしまい、その部分にたこができやすくなります。

2. 足が冷えない靴を履く

血行不良は、皮膚を硬くする原因となります。そのため、足の冷えやすい靴は避けるようにしましょう。

中でも、サンダルやミュールは底の部分が薄いため、地表の冷えがダイレクトに足裏に伝わって足が冷えやすくなります。

3. 靴下を履くようにする

裸足で靴を履かずに、靴下を履くだけで足裏に掛かる負担や冷えを減らすことができます。

4. 姿勢や歩き方を変える

立っている時に片足に重心を掛けたり、歩き方に癖があると、どうしても同じ場所ばかりに負担が強くなり、たこができやすくなります。

このような時は、整体へ行って姿勢を矯正したり、意識して歩き方を変えるようにしましょう。

魚の目の予防法

魚の目の予防法

魚の目の予防法は、たこの予防法と同じと言えますが、ここではさらに気を付けたいポイントをご紹介したいと思います。

なお、以下の方法はたこの場合でも効果があるので、是非お試し下さい。

1. お風呂に入る

忙しいから、疲れたからとシャワーで済ます方も多いですが、お風呂にゆっくりと浸かることで血行が促進され、魚の目の原因となる冷えを解消することができます。

2. マッサージをする

足裏や足の指は、体重を支えているために負担が大きく、また重力の関係で老廃物や水分が溜まりやすい場所でもあります。

そのため、夜寝る前にマッサージでコリを解すことで、新陳代謝を活発にして魚の目ができるのを防ぎます。

3. 足の形を整える

偏平足や外反母趾は、足の裏や足指の付け根に負担が掛かりやすいと言われています。靴やインソールなどで負担を軽減することが大切です。

たこや魚の目を放置していると、違和感や痛みから無意識にその部分を庇って歩くようになり、膝痛や腰痛の原因となります。

また、症状が軽いうちに処置をすると、短期間で治すことが可能です。酷くなってしまってからでは、完治に長い時間を費やすハメになりますから、足裏の違和感に気付いたら、すぐにセルフケアもしくは病院へ掛かって治療を行いましょう。

まとめ

区別がつくにくく、混同しやすい「たこ」「まめ」「魚の目」ですが、別々のものとして認識して、対処していくことが大切です。

特に足の裏にできている場合は、手にできた場合と比べて、痛みが強く治りにくくなってきます。

また、魚の目の場合は、皮膚の深くに達すると痛みも厳しいものとなりますので、病院などで適切な処置をする必要があります。

[カテゴリ:手・足, 皮膚]

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