心不全は心臓の病気としては、非常に重度のものです。心臓がうまく働かない状態であり、何らかの病気が原因となって引き起こされます。高血圧や脂質異常症なども、動脈硬化を進行させ、心臓に負担をかける病気であり、こうした病気が原因となって心不全に至ってしまうことがあります。心不全の原因や予防法などを分かりやすくまとめましたので、参考にしてください。

更新日:2017年05月25日

この記事について

監修:大見貴秀医師

執筆:看護師(当サイト編集部)

心不全とは?

心不全とは

心臓の役割は全身に血液を送り出すことです。ちょうどポンプのような役割を担っています。

心臓がポンプの役割を果たせず、全身に血液を送れていない状態を「心不全」と呼びます。

ポンプとしての役割を果たすことで、心臓は血液を体中に循環させ、栄養や酸素を全身に運んでいるのです。

十分な血液が各臓器に供給されることで私達の体は健康に動くことができるのです。

つまり心臓は次のような役割を果たしていると言えます。

  • 血液を循環させる
  • 血液を循環させることで体中へ酸素や栄養を送り届けている

したがって、このポンプ機能が果たせない場合は、命に関わることもあるのです。

なお、心不全による死亡者数は、厚生労働省の2014年の調査では7万1,656人で、心疾患全体の19万6,926人のうちの38%近くになり、心疾患のうちのトップとなります。

また、死亡数全体に占める割合は、心疾患は15.5%ですので、心不全だけでみても6%にもなり、他人事とはいえない統計結果が表れています。(ただし、死因が不明な場合に、便宜的に死亡診断書に「心不全」と書く場合もあるため、そのあたりは差し引いて考える必要があるかもしれません)

平成26年人口動態統計(確定数)の概要第7表より(厚生労働省)

心不全にはいくつかの状態がある

そもそも、心不全とは「病名」ではなく「状態」を指す言葉です。

心臓は右側の心臓で受け取り肺へ送り出し、左側の心臓は肺から血液を受け取り全身へ送り出しています。簡単にいうと次のように血液は循環しています。

静脈 → 右心房 → 右心室 → 肺 → 左心房 → 左心室 → 動脈

このうち、どういった場所に原因があるのか、どのような機能がよくないのかといったことによって、心不全は分類されています。

機能が低下する場所による分類

心臓は4つの部屋に分かれていて、それぞれを左心房・左心室・右心房・右心室と呼びます。

左右どちらの機能が低下するかによって影響を受ける臓器が異なります。

左心不全

左側の心臓(左心室)がうまく機能していないと、動脈に血液を送り出せないため、体の臓器に十分血液が行き渡らず臓器の機能が低下することや、左心室の手前にある左心房や肺に血がたまりうっ血し、動悸や呼吸困難などの症状が出てきます。

右心不全

右側の心臓がうまく働かなくなると、肺や左側へ送りだす血液が少なくなります。

したがって、静脈から心臓へ血液が戻ってきても送り出されないため、静脈に血液が溜まって、うっ血してしまうことや、静脈が張ってしまうようなことが起こります。

また、様々な場所で水が溜まったような状態(浮腫)になってきます。

心臓の働きによる分類

心臓には血液を循環させる機能がありますが、それは「血液を送り出す」、「血液を受け取る」という2つの働きによるものです。

心臓は心臓の筋肉(心筋)が収縮したときに血液が出て行き、拡張した(広がった)ときに血液が入ってきます。

この心筋の働きが弱まったりして悪化すると、うまく血液を循環させることができなくなり、心臓に負担がかかり働きが弱まります。

収縮機能不全(血液を送り出す機能が低下)

心臓には血液が入ってくるのですが、血液を押し出す力が弱いため、血液が心臓(主に心室)や静脈に溜まってしまいます。

また、肺に送られる血液量が少なくなり、全身に対して送られる血液も少なくなってしまいます。

拡張機能不全(血液を受け取る機能が低下)

血液を送り出す力はあるものの、取り込む力が衰えている状態です。

この場合の静脈や肺、心臓の内部など血液が溜まってしまうことになります。

進行の速度・状態による分類

急性心不全

急性心筋梗塞、たこつぼ型心筋症(急なストレス等によって起こる)などにより、急激に心臓の働き悪くなり、血液の循環が悪化する状態です。

チアノーゼのような状態となり、生命の危険にさらされます。

慢性心不全

心不全の状態にあまり変化がないもので、薬により経過を見ながら悪化しないように病状を見ていくことになります。


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心不全の原因

心不全をきたす原因は1つではありません。

さまざまな心臓病や心臓に負担をかける病気などが心不全の原因になり、複数の原因が関与している場合もあります。

心不全を引き起こす心臓病には次のようなものがあります。

虚血性心疾患(虚血性心不全):狭心症・心筋梗塞など

虚血とは、血液が減少することを意味します。

主に動脈硬化などが原因となり、心臓の周りの冠動脈の血流が滞ることで、心臓の筋肉(心筋)が死んでしまうような状態をいいます。

狭心症は心筋梗塞の手前のような状態で、血流は少なくなっていますが、心筋は壊死していません。

心臓弁膜症:僧帽弁閉鎖不全症など

心臓の弁の異常により血流が不安定になります。

心臓の弁は4つの部屋ごとに名前があり、上の図のとおり、それぞれ「肺動脈弁」「三尖弁」「大動脈弁」「僧房弁」となります。

そして、その弁膜に異常がある状態を「狭窄症」「閉鎖不全症」と呼びます。

  • 「狭窄症」とは、弁が狭くなることで十分に血液を送り出せない状態です。
  • 逆に「閉鎖不全症」は弁が完全に閉まらないため、送り出した血液の逆流が起こってしまいます。

不整脈(頻脈・徐脈)

脈の早さが一定でないことから心臓に負担がかかります。

年齢を重ねると不整脈が増えると言われ、必ずしも不整脈が病気とは言えませんが、頻脈や徐脈により症状がひどいような時には注意が必要です。

心筋炎・心筋症

ウイルス感染などの原因により、心筋が破壊されてしまうものです。

風邪のような症状や消化器などに症状が見られることがあり、その後に心不全を起こすことがあります。

心アミロイドーシス

異常なタンパク質が心臓に沈着し、心室の壁を厚くするなどして機能を低下させます。

心筋を少し採取し顕微鏡などにより検査して診断します。

心房中隔欠損症・心室中隔欠損症

心臓内の壁に穴が開いている先天性の疾患です。

左心房と右心房(または左心室と右心室)の間に穴があいているため、血流が混ざってしまい、心臓への負担がかかり、肺への血流が増加して肺うっ血を起こしたり、その他様々な症状を示したりすることがあります。

小児のうちに手術をすることで完治していくことが多いですが、心不全を伴うこともあります。

心不全の症状

心不全の症状

心不全の症状は右心不全と左心不全の2つに分けて考えることができます。

また、機能としては血液を送り出す機能(収縮機能)と、受け取る機能(拡張機能)に分けられます。

まずは、機能面の症状を簡単に見ながら、その後に右心不全と左心不全の症状を説明します。

なお、高齢者の場合、心不全の症状を加齢によるものと勘違いしがちなので注意が必要です。

機能面における症状の違い

血液を送り出す機能が低下する(収縮機能不全)

全身に十分な血液が届けられないことから、酸素などが行き渡らず、疲れやすくなったり、息が上がったりします。

また、1回の動きで循環させる血液の量が少なくなるため、回数を多くしようとしますので、動悸なども起こってきます。その他にもいくつか症状があります。

  • 動悸や息切れがする。
  • 疲れやすい。
  • 顔色が悪い。

血液を受け取る機能が低下する(拡張機能不全)

主に心臓の4つの部屋のうち、下側にある心室部分から心房部分に血液をうまく送ることができないことが原因となるもので、肺や臓器に血液(水分)がたまってしまい、浮腫(むくみ)が現れてきます。

右心不全と左心不全の症状

収縮機能か拡張機能かの違いはありますが、心不全の症状は主にうっ血によるものです。

最初は右心不全、左心不全のどちらか一方であっても、進行すると「両心不全」になってしまうことが多いと言われています。

左心不全の症状

左側の心臓で血液を受け取ることが上手くいかなかったり、送り出せない場合、肺に水が溜まったり、体内の組織で血液量が少なくなることで症状が出てきます。

主な症状は次のようになります。

  • 咳、痰、呼吸困難、息切れ、仰向けに寝ると苦しい。(肺に水が溜まったために起こるもので、ひどい場合は安静にしていても症状がでます。)
  • チアノーゼ、手足が冷たい、脳循環障害(心拍出量(心臓から送り出す血液量)が少なくなり血圧が低下したため。)
  • 疲れやすい。体力が低下する。(筋肉などに血流がまわらず、運動能力が低下するため。)
  • 尿量の減少(体内に循環する血液量が減ることで、腎臓で作る尿量が減少するため。)

右心不全の症状

右側の心臓で血液を受け取ったり送り出すことが正常にできないと、心臓に入ってくる静脈の血圧(中心静脈圧)の上昇などにより、静脈がうっ血した状態になったり、体内の臓器に水が溜まったりします。

これは右心不全の状態で、左心不全とは異なる症状が現れてきます。

  • 浮腫(むくみ)特に下肢において現れます。(血液の流れが悪くなり、様々な場所で水が溜まってしまうため。)
  • 食欲不振、吐き気、腹痛(消化器の粘膜にむくみが生じたため。)
  • 体重の増加(体外に出るはずの尿が体内に留まったため。)

心不全の予防法

肥満

心不全を引き起こした原因の病気が落ち着いても、何かが引き金になり、心不全が再び起きる可能性があります。

上手な心不全との付き合い方は、日頃からその引き金を引かないように注意することです。

引き金になりそうなもの

  • 過労
  • 風邪などの感染症
  • 長時間や高温の入浴
  • 過度の運動
  • 過食による肥満
  • 喫煙
  • 塩分や水分のとりすぎ
  • 飲酒
  • 睡眠不足
  • 服薬の中断
  • ストレス

不定期ですが自治体・学会・医療機関などが心不全の健康講座を行っています。

心不全の看護のプロ「慢性心不全認定看護師」の指導を受け、慢性心不全の日常生活チェック表などを使用するのもよいでしょう。

知識を身につけ治療・予防に活かしましょう。

心不全と合併しやすい病気

合併しやすい病気

心不全はもとになる病気があって起きる症状です。「心臓に負担がかかり続けること」が心不全を誘発します。

心臓に負担をかける病気としては、次のようなものがあります。

高血圧

高血圧は血管が細くなったり、血液量が増加したりすることで血管に高い圧力がかかっている状態です。

細いホースに水を流したり、多くの水を流したりすると、圧力が高くなって勢いよく出てくるのと同じです。

例えば、塩分を取りすぎると薄めようという作用が働き、血液中の水分が増加して、血圧が高くなります。

また、ストレスによっても交感神経の働きなどによって血圧が上がります。

血圧が上がると、血管はそれに耐えようとして硬くなり、厚くなり、弾力性が失われてきます。

そして血管は常に硬く細いホースのような状態になり、血液を送るために心臓に大きな負担がかかります。

高血圧の治療をしないと、血管の壁はさらに厚くなってしまい、血管は傷つきやすくなり、傷つくとそこに脂肪など(プラーク)が溜まってしまい、動脈硬化の恐れが出てきます。

すると血管は細くなり、血圧もさらに高くなってしまうため、心臓の負担もさらに高くなります。

塩分の少ない食事をすることや、肥満を解消したり、禁煙をしたりするなどの生活習慣の改善により、予防することが大切です。

糖尿病

糖尿病の指標であるHbA1cが心不全と関係していることがわかっています。

HbA1c(グリコヘモグロビン)とは、ヘモグロビンと血液中のブドウ糖がくっついたものです。

つまり、血液中のブドウ糖が多いとHbA1c(グリコヘモグロビン)の濃度が高くなるのです。

正常であれば、 6.2%よりも低い値となりますが、これが糖尿病の患者さんでは高い値となり、特に8.0%を超えると心不全になりやすいという研究結果があります。

国立循環器病研究センターでは、糖尿病の患者さんに対する調査を行っていて、糖尿病の管理が良くない人ほど、心不全になりやすいという結果が出ています。(糖尿病患者の心不全発症頻度を調査(国立循環器病研究センター)

また、糖尿病の患者さんは動脈硬化になりやすいため、心臓への負担が高くなり、心不全を発症することがあります。

食生活の改善、有酸素運動、不眠解消など、血糖値のコントロールが重要になってきます。

腎不全

腎臓は体の中の水分量を調節したり、血液中から老廃物と取り除いて、尿として排出したりするなどの役割があります。

腎不全になることで、尿として水分を体外に出せないため血流量が増えます。血流量が増えることで心臓の負担が大きくなってしまいます。

腎不全の一番の原因は糖尿病です。

したがって、糖尿病予防や糖尿病のコントロールが最も重要になります。

また、禁煙、節酒、適度な運動、肥満解消、たんぱく質や塩分のとりすぎを控えることなどに注意します。

脂質異常症

脂質異常症は悪玉コレステロールや中性脂肪が高く、善玉コレステロールが低い状態です。

血管の壁の中にコレステロールなどがたまり血管が細くなることで動脈硬化の原因となります。また、心臓への負担も大きくなっていきます。

有酸素運動、禁煙、節酒、食生活の改善などにより、予防することが大切です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

喫煙などを原因として、肺の組織が破壊されてしまう病気です。

肺の組織が少なくなると限られた血管に血液が入っていくため、肺の血圧が上がるとともに、肺へ血液を押し出す右側の心臓に血液が溜まってしまうことになります。

こうした状態から心不全になってしまうことがあります。

禁煙をすることなどによって、COPDを予防することが大切です。

貧血

貧血は血液で運べる酸素の量が減ってしまうため、心臓は心拍数をあげて酸素の運搬量を維持するようになります。このことで、負荷がかかり、心臓には疲労が蓄積してしまいます。

食生活を改善することなどにより、貧血を予防することが必要です。


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心不全の検査

心不全の検査は、心不全の重症度や原因疾患の状態を把握するために行うもので、心臓の検査が中心になります。

心電図

心筋梗塞や不整脈などについて調べます。

胸部X線検査

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画像所見で心臓の大きさ(肥大、拡大していないか)、肺に水が溜まっていないか、などを調べます。

特に心臓の大きさは重要で、心臓の大きさと肺の大きさの比(心胸比)が正常では50%以内で、50%より大きくなると心臓が大きい状態となり、心不全なども心配されます。大きさは概ね写真のように計ります。

心エコー検査

心臓の壁の厚さ・心臓弁の状態(弁膜症があるかないか、その程度)・駆出率(心臓のポンプ能力の指標)を検査します。

血液検査:BNP

心臓から分泌されるBNP(ホルモンの一種)を測定します。心不全の重症度を反映し、高値は心臓に負担がかかっていることを意味します。

心臓カテーテル検査

動脈硬化などにより血流が少なくなる虚血性心疾患の疑いがある場合や、過去に動脈硬化などの治療で血管を広げるためにステントが閉塞していないかなどを調べます。

虚血性心疾患から心不全が起こることは多いと言われています。

心不全の治療法

心不全の治療法

心不全の治療は心臓の状態に左右されます。

急性心不全を起こしているのであれば救急病院に入院して心不全自体の治療を行い、状態が安定している慢性心不全であれば心不全の治療に加え、心臓機能を低下させ心不全を誘発した疾患の治療も行います。

心不全は急性・慢性共にガイドラインがあるのでそれに沿った治療が行われます。

心不全の原因となる疾患の治療

  • 高血圧 → 降圧療法
  • 狭心症・心筋梗塞 → カテーテル治療や冠動脈バイパス手術
  • 心臓弁膜症 → 弁形成術や人工弁置換術
  • 不整脈 → ペースメーカーを植え込む

心不全(うっ血性心不全)の治療

安静にする

運動を制限し安静にすることで血液の循環量を減らし、心臓にかかる負担を軽減します。

重症の場合は、ベッドで体を起こすことも制限します。

食事療法

水分や塩分の量を制限し、体内に水が貯まることや、増加することを防ぎます。

薬物療法

心臓にかかる負担の軽減や心機能を高めることを目的とし、複数の薬が症状に合わせて処方されます(抗不整脈薬、利尿薬、β遮断薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)、強心薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、抗血栓薬(抗凝固薬・抗血小板薬)、ジギタリス剤など)。

心不全の状態により投与の仕方が異なります。

  • 急性心不全:静脈内投与
  • 慢性心不全:経口投与

症状が安定したらリハビリとして運動を行います。

運動能力を増加させることで息切れなどの状態を少なくすることや、血管の拡張する力を上げていくことができ、生活習慣病の改善などにより、動脈硬化の危険性を減らしていきます。

ASV療法(順応性自動制御換気)

人工呼吸器の一種で、在宅で使用します。ASVは慢性心不全に効果を発揮し、慢性心不全の心臓に対する前負荷と後負荷を減少させます。

心臓再同期療法(CRT)

両心室ペースメーカーを使用することで心臓のポンプ機能を改善させます。

外科手術

心不全が重症で回復が難しい場合、外科手術によって改善しうる原因であれば、検討されます。

心不全は、たとえ自覚症状が改善しても心機能が元通りに回復しているかどうかは症例によって異なります。

「適切な治療+自己管理」を心がけ悪化を防ぎましょう。

心不全と妊婦さんの関係

妊婦さん

妊娠・出産は身体にとって一大イベントです。母親の体内では赤ちゃんを育てるために血液量が増え、増えた血液を全身に送るために心拍数も増加します。

血液が増えると心臓の負担も増えるため、それまで心臓に何も問題がなかった女性でも心機能が低下し心不全を起こしてしまう場合があります。

これは「周産期心筋症(産褥心筋症)」と呼ばれ、産後に心機能が元通り回復しないことも多いため将来の妊娠には高いリスクが伴います。

周産期心筋症の特徴

  • 妊娠中から産後5か月以内に原因不明の心不全を発症する。
  • これまで心疾患を発症したことがない。
  • これといった心不全の原因がない。
  • 心臓エコー検査で心機能の低下が確認できる。

周産期心筋症の症状

  • 呼吸困難、咳
  • 浮腫(むくみ)
  • 全身倦怠感
  • 動悸、労作時の息切れ
  • ショック症状、意識障害

周産期心筋症の危険因子

  • 高齢出産
  • 多産歴
  • 多胎妊娠
  • 高血圧
  • 喫煙
  • 肥満
  • 子癇前症がある

子どもの心不全

親子

心不全は子どもでも起きる可能性があります。

加齢の影響が大きい大人の心不全と比べて、子どもの心不全は「先天性の心臓疾患」が原因の多くを占めます。

先天性の心疾患が原因の場合、手術が必要になることもあります。

子どもは自覚症状を訴えにくいため、子どもの様子をよく観察し異変に早く気づいてあげることが大切です。

以下に幼児の心不全の主な症状を記載します。心配なときは、すぐに医療機関を受診しましょう。

幼児の心不全の症状

  • 顔色が悪い(青白い)。
  • なんとなく元気が無い。
  • まぶたが腫れぼったい。
  • 周りの同世代の子どもより身体が小さい。
  • ミルクを飲むのに時間がかかる。
  • 手足が冷たい。
  • 気温に関係なく、じっとりした汗をかいている。
  • 呼吸が早い(50回/分以上)。
  • 呼吸時に「ゼーゼー」と音がする。
  • 体を起こすと楽そうに見える(起坐呼吸)。
  • 泣き声が小さい。
  • 食欲がない。

まとめ

心不全の原因は多岐にわたっていて、ストレスや過労などからいきなり急性心不全になることも考えられます。また、心不全を引き起こす可能性があるものは避けて、生活習慣を整えることが大切です。

妊婦さんやお子さんでも心不全の可能性がありますので、体調に不安を感じることがあれば、医療機関の診断を受けることが大切です。

体の中で最も重要といえる心臓の病気です。自分とは関係ないと思わずに生活習慣などを見直してみましょう。

心不全に関する質問や回答が寄せられていますので、こちらも参考にしてください。

[カテゴリ:気管・心臓・肺, 生活習慣, 貧血, 高血圧が原因]

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