眠れないときや、バス・飛行機などで眠る方法

眠れない状態というのは、交感神経が働いていて、体が活動的になっています。逆に眠いときや寝ているときは副交感神経が優位に働いています。つまり眠れない時には交感神経を鎮めて副交感神経を働かせることが必要なのです。ここではその効果的なご方法を紹介します。またバスや飛行機で眠りやすい方法も合わせてご紹介します。

睡眠は三大欲求なのに、どうして眠れないの?

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睡眠は、食欲・性欲と並ぶ人の三大欲求として知られています。

その中でも、あるアンケートによると、自分が最も強いと思われる欲求は?という質問に対し、約半数の方が睡眠欲と答えていることから、人における睡眠に対する衝動は、食欲や性欲よりも強いというのがわかります。

睡眠欲をどこまで我慢することができるのか、ということを調べる断眠実験によると、人が不眠状態に耐えられるのは2週間が限度と言われています。

ただし、この実験結果においてわかることは、人は2週間は寝なくても大丈夫ということではなく、あくまでも自発的に起きていられる日数の限界、という意味と捉えて下さい。

全く睡眠をとらない時間が続くと、数日の間に脳の機能が低下し、妄想や幻覚が現れ、心身に多大な影響を及ぼすと言われています。

つまり睡眠とは、本来、人にとっての根源的な欲求の最たるものであり、自分の意思とは関係なく、脳や体が本能として休息を求めるために行われるものと言えます。

しかし、その一方で、体はぐったりと疲れているのに、なぜか頭が冴えて眠れない・・という時や、明日は大事な仕事や試験があるという前日に限って眠れない・・ということがありませんか?

早く寝なくてはと焦ってしまい、余計眠れない時間を過ごしたということは誰にでも一度くらいは経験があるのではないかと思います。

睡眠は人の三大欲求であるはずなのに、どうして眠れない状態になってしまうのか、不思議ですよね。

そこで今回は、眠れない原因を解き明かすと共に、「眠れない時にぐっすりと眠りにつくための方法」をご紹介したいと思います。

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眠れない原因とは?

ベッドに入ってみたものの、一向に眠気が起きず眠れそうにもない時というのは、多くの場合、交感神経が優位に立っていることが考えられます。

交換神経とは、自律神経の一つで、副交感神経と共に体の機能をコントロールしているものです。

自律神経は、脳にある視床下部というところが司っており、足や手を動かすように、自分の意思で制御することができません。その中の交換神経は、主に日中の活動時に優位になって働きます。

私達が仕事を意欲的にこなしたり、家事・育児をしたり、スポーツなどで機敏に動くことができるのは交感神経のおかげです。

一方の副交感神経は、主に夜に働く自律神経です。

お風呂に入っている時や音楽を聞いている時など、リラックスをしている時に優位になり、特に睡眠時にピークを迎えます。

このようなことから、夜にスムーズに眠りにつくためには、副交感神経が優位になることが必須となるのですが、交感神経が優位のままだと脳が活発に活動するため、なかなか寝付くことができなくなってしまいます。

ぐっすりと眠る方法とは?

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ぐっすりと眠るためには、副交感神経を優位に立たせることが大切です。

では、副交感神経を優位にするには、どのようなことを行えばよいのでしょうか。

お風呂に浸かる

夜遅くに帰宅すると、寝る時間を確保したいがために、手っ取り早くシャワーで済ませてしまう方も多いと思いますが、湯船にゆっくりと浸かることで心身がリラックスし、交感神経から副交感神経へのスイッチが切り替わりやすくなります。

温かい飲み物を摂る

疲れている時に、温かい飲み物を摂るとホッとしてリラックスすることはないでしょうか。

この時も、副交感神経が優位に立っています。

そのため、寝る1時間前くらいに、温かい飲み物を摂ると交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズになります。

ただし、コーヒーや紅茶などには覚醒作用のあるカフェインが含まれていますので、カフェインの含まれていないものを飲むようにして下さい。

ちなみに、ホットミルクはカフェインレスの上、睡眠を促すメラトニンというホルモンの生成に関わるトリプトファンが含まれており、安眠効果があるのでお勧めです。

湯たんぽを使う

お風呂に入ったり、温かい飲み物を摂る方法と同様に、体を温めるという意味で効果があるのが湯たんぽです。

部屋を暖めるためにエアコンやストーブを使うこともできますが、乾燥が気になって返って睡眠を妨げられる場合もありますよね。

しかし、湯たんぽならその心配もなく、体全体をじんわりと温めてくれます。

ストレッチをする

寝る前に、布団やベッドの上でできる簡単なストレッチを行ってみましょう。

ストレッチによって体のコリや筋肉の緊張がほぐれると、副交感神経のスイッチが入り、心身共にリラックスすることができます。

下に、おやすみ前にできる3分ストレッチの動画を掲載していますので、是非参考にしてみて下さい。

  1. 握り拳を作った状態から、息を吸って、肩を耳に近付けていきます。
  2. 肩と耳を近付けたら、息をハッと吐いて肩をストンと下げ力を抜きます。
    1と2を5回繰り返します。
  3. 次に、両手を肩に付け、両肘を胸の前でくっつけるようにして、背中を開きます。
  4. そこから、息を吸いながら両肘を耳の横まで上げ、続いて息を吐きながら胸を開きます。
    こちらも5回繰り返しましょう。
  5. 次に、あぐらの状態で座り、左手を布団やベッドの上に付けたら、右手を天井に向かって高く伸ばします。
    この時、お尻は布団やベッドから浮かないように気を付けましょう。
    そのまま、右手を左の方向に倒して引っ張ります。
  6. 左右交互に、5回行って下さい。
  7. 最後に、足裏を合わせるようにして座り、息を吸いながら背筋を伸ばします。
  8. そのまま、息を吐きながら体を前に倒していきます。
  9. 体を倒した状態で、10回呼吸を繰り返します。

ツボを押してみる

目が疲れた時、無意識に目頭やこめかみを指で押してしまうことがあると思いますが、このようないわゆるツボ押しは、リラックスを促す副交感神経を刺激することから、睡眠を得るためにもよい方法と言えます。

下に、リラックス効果が期待できるツボマッサージの方法をご紹介しますので、是非参考にしてみて下さい。

  1. 片方の手の平の真ん中を、逆の手の親指で5秒押して離す、という動作を繰り返します。
  2. 次に、手首にある横しわから、指3本分下がったところを親指で5秒押します。
  3. 反対側も同様に行います。

日記やメモを書く

交感神経が優位な状態というのは、頭が興奮して冴えている状態と言えます。

特に、考え事や心配事があって眠れない場合というのは、布団やベッドに入ってからも延々とそのことを考えてしまうため、脳が覚醒されやすくなります。

そのような状況を避けるためには、寝る前に日記やメモを書き、今日一日の出来事や気持ちなどを整理するのがよいでしょう。

寝る1時間前から、パソコンやスマホは見ないようにする

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パソコンやスマホから放たれる強い光は、脳を興奮させ交感神経が優位になる状況を作ってしまいます。

そのため、寝る1~2時間前にはパソコンやスマホを見るのを止めましょう。

また、照明の明るさも加減し、少しずつ暗くするように心掛けてみましょう。

耳栓をして音を遮断する

街全体が寝静まる夜は、昼間には聞こえなかったような音が耳に届くようになり、それが気になって眠れないという方も多くいらっしゃると思います。

そのような時は、耳栓をして音を遮断してしまうのがよいでしょう。

耳栓は慣れるまで少し時間がかかる人もいますが、耳栓に慣れると、これほど心地よい眠りは他にはないという人も多くいます。

音楽を聞く

耳栓をして音を断つことで効果がある方がいる一方、静かなヒーリングミュージックを聞くことで、リラックスが促進される場合もあります。

最近は睡眠を誘うような心地の良い音楽を流してくれる、スマホ用のアプリなどもあるため、そちらを利用してみるのもよいでしょう。

4-7-8呼吸法を試してみる

アメリカアリゾナ州立大学のアンドルー・ワイル博士が提唱している呼吸法で、深い呼吸を繰り返すことで副交感神経を優位にし、睡眠を得やすくなると言われています。

4-7-8呼吸法は、次の手順で行います。

  1. まずは息を全部吐き切ります。
  2. 口を閉じた状態で、鼻から空気を吸い、4秒数えます。
  3. 息を止め、7秒数えます。
  4. 8秒掛けて、口から息を出します。
  5. 2~5を1セットとして、4セット行いましょう。(慣れてきたら8セット行っても構いません。)

4カウントブレス呼吸法を試してみる

ストレスレベルの高い警察官や、消防士などが実践していると言われている呼吸法です。

疲れている時やストレスを感じている時は、無意識に呼吸が浅く速くなってしまうため、意識的に呼吸を落ち着かせることで副交感神経を優位にします。

  1. 鼻から息を吸って、口から全部吐き出します。
  2. 吐き終わったら、ゆっくり目を閉じて下さい。
  3. 次に、4カウントしながら息を吸い、4カウント息を止めます。
  4. そして、4カウントで息を吐き、また4カウント息を止めます。
  5. これを繰り返します。

自律神経訓練法

自律神経訓練法は、ドイツの精神科医によって考案されたもので、心身をリラックスさせるのに効果があると言われています。

心身がリラックスするためには、副交感神経が優位に立って、筋肉をゆるめ、その後に皮膚表面の温度が上がるというプロセスが必要となるのですが、この状態を意識的に行うのが自律神経訓練法になります。

  1. 布団やベッドに仰向けに寝ます。
  2. 深呼吸を繰り返したら、「気持ちが落ち着いている」と心の中で3回唱えて下さい。
  3. 次に、「両手両足が重たい、両手両足が温かい」と心の中で3回唱えます。
  4. 次に、「心臓が規則正しく打っている」と心の中で3回唱えます。
  5. 次に、「楽に呼吸をしている」と心の中で3回唱えます。
  6. 次に、「お腹がとても温かい」と心の中で3回唱えます。
  7. 次に「額が涼しくて気持ちいい」と心の中で3回唱えます。
  8. 最後に、「気持ちが落ち着いている」と心の中で2回唱えます。
  9. 2~8までを1セットとし、2~3セット繰り返しましょう。

この訓練法で大切なのは、両手両足が重たい・・等と唱えている時は、本当にそのように感じること。

手足が重くなる感覚や、温かくなる感覚を持つことが必要です。

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体内時計が狂っている人もいる

なお、日頃から不眠を感じている方の場合は、体内時計の狂いが生じている可能性があります。

体内時計とは、体温の調節やホルモンの分泌といった生理現象を必要な時間に行うために、地球上のあらゆる動植物に備わっている機能です。

これが狂ってしまうと、朝起きて夜眠るというリズムが崩れてしまい、眠れなくなってしまうことがあります。

そして、この体内時計に深く関わっているのが、朝に浴びる太陽の光。

実は私達の体に備わっている体内時計は24~25時間となっており、そのままでは一日の24時間と誤差が生じてしまいます。

そのため、朝に太陽の光によって体内時計がリセットされるようになっています。

さらに、その朝日の刺激によって、睡眠ホルモンであるメラトニンが14~16時間後に分泌されるようにセットされ、夜に眠気がくるようになっています。

このため、眠れない日が長く続いている方は、眠れない時に眠る方法を実践するだけではなく、体内時計の狂いを正すことも必要となります。

飛行機やバスなど、自宅以外での眠れない時に眠る方法は?

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眠れない時というのは、自宅だけで起こるわけではありません。

中でも、長時間移動となる飛行機や夜行バスの場合、ここで寝ておかないと目的地に着いてからの行動に差し支える可能性があることから、睡眠をしっかり摂ることが大切になりますよね。

そこでここでは、飛行機や夜行バスに乗っている時に眠る方法をご紹介したいと思います。

飛行機の場合

飛行機では、実は離陸してすぐの時が、気圧の変化によって最も眠気が起こりやすいと言われています。

そのため、「機内食を食べるよりも、とにかくぐっすりと眠りたい」という方は、まずはこのタイミングを逃さないようにしましょう。

また、スムーズな睡眠を得るために、搭乗前及び離陸前にはスマホなどの強い光を見ることを避け、搭乗後は音や光を遮断するためにアイマスクや耳栓をするのがよいでしょう。

さらに、寝ている時の体勢に無理があると、痛みなどで中途覚醒してしまうことがあるため、ネックピローを持ち込んで首から上を安定させておくこともお勧めです。

夜行バスの場合

夜行バスで安眠を得るためには、事前の席選びが重要になります。

座席の場所は、バスのちょうど中間部分を選ぶと、前後に比べて車体の揺れを感じにくく、寝ている途中で起こされる心配が減ります。

また、窓側よりも通路側の方が窮屈さを感じにくく、乗客が寝静まってしまえば通路に足を伸ばすことも可能になります。

夜行バスで眠ることができなかった理由で、わりと多くと聞かれるのが「寝顔を人に見られるのが嫌で、熟睡できなかった」というもの。

その対処法としては、フード付のパーカーを着て乗車するのがお勧めです。人の視線も気にならなくなる上、天井の光も遮断できるので、眠りやすくなります。


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