リジンで疲労回復!リジンの効果や副作用について紹介します!

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タンパク質は、筋肉や血液など、私たちの身体をつくる主要な成分です。そのタンパク質を構成しているのがアミノ酸で、免疫にも深く関わっています。美容や健康や成長にはアミノ酸が欠かせません。ここでは、私たちの身体に必要な栄養素である必須アミノ酸の1つ「リジン」について詳しく解説します。

リジンは必須アミノ酸

リジンはアミノ酸の一種です。アミノ酸は、筋肉、血液、内臓、骨、髪の毛、皮膚など、私たちの身体の重要な組織を作っています。

アミノ酸は、以下のように分類されます。

アミノ酸は合計20種類

  • 必須アミノ酸 9種類
    体内で合成されないため必ず食物などから補給しなければならず、身体の成長に欠かせません。
  • 非必須アミノ酸 11種類
    体内で合成されますが身体の働きを助けるために補助摂取が推奨されています。

リジンは、必須アミノ酸に属します。体内でつくりだすことは不可能なため、食品やサプリメントから補充する必要があります。

ところが主食として摂取されている小麦や米などにはリジンの含有量は少ないため、リジンを豊富に含有している食材(肉・魚や豆など)を食べていない人たちでは、リジンの欠乏が起こっている可能性が指摘されています。

リジンは、抗体やホルモン、酵素などをつくる機能があり、脂肪をエネルギーに変えるために必要なカルニチンという物質の材料にもなります。

リジンがもたらす7つの健康効果

リジンは、エネルギー、脳の働き、肝臓の向上、免疫力など、多くの効果をもたらします。以下に詳しく説明します。

1.疲労回復・集中力向上

リジンは、身体の組織の修復、成長に関わっています。タンパク質の吸収を促進させ、ブドウ糖(炭水化物)の代謝を促すため、疲労回復の効果があります。

また、ブドウ糖の代謝がよくなることで、脳の働きが活発になり、集中力があがります

2. 肝機能向上

リジンには、肝機能を向上させ、コレステロール値を抑制する効果があります

リジンを摂取することで肝機能の状態を良くし、リパーゼの働きを活発にします。リパーゼとは、脂肪を消化する酵素の一つで、中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解します。

中性脂肪が分解されると、食物中の中性脂肪が腸管から吸収されるので、コレステロール値を抑えることができます。

3.単純疱疹(ヘルペス)の予防と改善

単純ヘルペスウィルスは、口唇ヘルペスと性器ヘルペスの発症原因となっているウィルスです。

リジンを毎日1-3g摂取すると単純疱疹の再発が予防され、感染時でも症状や痛みが軽減し、回復も早くなると言われています。

ただし、米国のミシガン大学のヘルスシステムによると、ヘルペスウィルス感染後にリジンを摂取してもそれほど効果がないという結果が発表されました。そのため、現在、リジンはヘルペスウィルスの感染予防対策としての効果が期待されています。

4.鬱病や不安定な精神状態の改善

リジンは、細胞形成、エネルギー形成、そして成長に関わっているだけではなく、ストレスや不安など精神状態にも関係しています。

2004年4月、”Proceedings of the National Academy of Sciences”において、リジンを補給することにより、低所得層(肉・魚などを十分に摂取せず穀物ばかり摂取している層)の慢性的なストレスや不安定な精神状態の改善が可能である、という調査結果が発表されています。

このように、リジン含有量が少ない食材ばかり食べている場合、リジンを補給することで、うつ病や不安定な精神状態を改善するという効果があります。

5.脳卒中を予防する

リジンには血管を強くするという作用があり、血管にできた傷を修復するといわれています。

リジンのコレステロール値を下げる効果により、コレステロールが血管の壁に取り込まれることを阻止し(動脈硬化を抑制)、血液の流れを良くします。

また、アルギニン(非必須アミノ酸の一つ)を同時に摂取すると、リジンがアルギニンの働きを高め、アルギニンのもつ血管を広げ血圧を下げる働きを高める効果があるといわれています。

これらは、生活習慣病である脳卒中、脳梗塞などのリスクを下げることにつながります。あくまでも予防なので、リジンとアルギニンを摂取していれば大丈夫と過信せず、生活習慣を見直すなど日ごろの心がけが大切です。

6.カルシウムの吸収やコラーゲンの合成を助ける

リジンは、消化器官でカルシウムの吸収を促し、ミネラル成分の体外排出量を減らす助けをしています。リジンを摂取することで、骨粗しょう症の発症を減少させる可能性があると期待されています。

また、リジンとアルギニンを同時に摂取することで、骨組織をつくる細胞が刺激を受け、軟骨、腱、皮膚などを健康に保つためのコラーゲンの合成を増やす効果があります

7.脱毛症の改善

近年では、男性脱毛症の改善に効果があるとされ、育毛剤の成分としても使用されています。

英国のバイオサイエンディフィック社が、性別に関係なく様々な原因(ジヒドロテストステロン:強力な脱毛作用のある男性ホルモンが原因となっている男性型脱毛症も含まれています)により薄毛・抜け毛となった人を対象に研究をしたところ、リジン摂取による育毛の効果が証明され、米国許可を取得しました

このようにリジンを摂取することで、広範囲の薄毛・抜け毛に対する発毛効果もあります。

リジン効果の可能性

リジンには、身体の細胞や免疫への良い効果が非常に多く、更なる健康効果を発見するための研究が進められています。

がん予防の可能性

現在、がんの治療は化学療法や放射線療法が主流ですが、がん細胞だけではなく健康な細胞まで破壊するという負の影響もあります。

そのため、長年にわたり、化学療法や放射線療法に頼らないがん治療方法の研究が続けられています。

2007年、米国のフロリダ州立大学において「リシン・コンジュゲート(リジンの統合物)」を注入すると腫瘍が縮小することが発見されました。結腸直腸がんの死亡率の軽減、腫瘍縮小などの治療として活用できる可能性を示しています。

また、白血病や骨髄のがんの治療においても、リジン注射ががん細胞になる細胞の遺伝子毒性(DNAおよびRNA損傷)を予防する可能性があると期待されています。

糖尿病の合併症や感染症の削減

糖尿病患者は、症状悪化による合併症や感染症などが懸念されています。

AGEsと呼ばれる終末糖化産物のうち、CEL(カルボキシエチル・リジン)とペントシジンという2種類が血中濃度で高くなっている場合、合併症や感染症の発症率が非常に高くなります。

リジンを摂取することによりAGEsが大量に集まるのを抑制する作用があることが判明しているため、リジンと糖尿病患者の合併症や感染症の発生についての研究が進んでいます。

糖尿病患者は食事制限があるため、リジン含有量が少ない穀物類(小麦、米など)のコントロールも重要な鍵を握っています。

リジンの過不足による症状について

リジンが体内で欠乏している場合と、過剰に摂取した場合の症状がよく似ています。

以下に症状をまとめました。

症状 欠乏 過剰
疲れやすくなる
集中力の低下
目眩
嘔吐
貧血
眼の充血
免疫力の低下
骨が弱る
うつ病などの精神状態の悪化
腎臓機能の低下
胃の痙攣
胆石ができやすくなる

リジンが不足した場合は、免疫力や骨、精神状態が弱くなり、リジンを過剰に摂取した場合は、腎臓や肝臓など内臓に負担がかかる症状がでるようです。

普段の食生活で過剰摂取になることはあまりありません。サプリメントなど摂取しているときは過剰摂取に注意しましょう

リジンのサプリメントの摂取量、摂取タイミング

摂取量

WHO(World Health Organization)、FAO(Food and Agriculture Organization of the United Nations)、UNU(United Nations University)の共同レポートでは、健康を維持するためのリジン摂取量は、体重1㎏に対して30㎎と試算されています。

成人体重70㎏の場合、約2.1g程度の摂取が適切です。

摂取方法とタイミング

アミノ酸を効率的に吸収するためには、空腹時に飲むことが薦められています。

食後の摂取では、食物の消化作用と同時に血中へ吸収されるため、作用や効果がゆっくり進行します。

朝食前、就寝前など、なるべく空腹になっている時間帯に、サプリメントを摂取してください。

リジン摂取時の注意点

下記に該当する方、あるいはなんらかの持病を持っている方は、リジンの服用に関して、必ずかかりつけ医師に相談してから摂取するようにしてください。

  • アレルギー体質の人
  • 妊娠・授乳中の女性
  • 腎臓・肝臓疾患を患っている人
  • HIV/AIDS患者

腎臓疾患者がリジンのサプリメントを摂取したところ、腎臓の症状が悪化したという症例があがっています。

またHIV/AIDS患者がリジンを摂取すると、HIVウィルス量を増加させる可能性があるという報告があります。

リジンが多く含有されている食べ物

良い効果が期待できるリジンは、毎日の食事から効率的に摂取できます。
豆類、魚類、チーズ、肉類に多く含まれていますが、穀物類(小麦や米など)には、それほど含有されていません。

食品100g中のリジンの含有量

豆類

  • 湯葉 3600㎎
  • 高野豆腐 3400㎎
  • きなこ 2000㎎
  • あずき 1900㎎
  • 納豆 1100㎎
  • 豆腐 500㎎
  • 豆乳 240㎎

魚介類

  • しらす干し 3500㎎
  • カツオ、ひらめ、きはだ 2100㎎
  • ブリ、真鯛、いわし、鮭 2000㎎
  • さんま 1400㎎
  • うなぎ 1300㎎

乳製品

  • ナチュラルチーズ 2000㎎
  • ヨーグルト 290㎎
  • 牛乳 200㎎

肉類

  • 鶏肉、豚肉 1800㎎
  • 牛肉 1700㎎
  • 牛たん、牛レバー 1600㎎
  • 鶏卵 1200㎎

木の実

  • 落花生 1000㎎
  • アーモンド、ごま 600㎎
  • くるみ 400㎎

穀類

  • そば粉 700㎎
  • 玄米 300㎎

まとめ

リジン含有量が多い食品は、豆、魚、乳製品、肉など、身近な食材に多く存在しています。
食事からリジンを効率よく摂取できれば過剰症や欠乏症などを気にせずに過ごせます。

日々の食事ではなかなか思うようにリジンを摂取できていない方もいます。
リジン欠病症にならないために、必要であれば、リジンのサプリメントを摂取してみましょう。