体を柔らかくして開脚!体が硬い原因と柔らかくする方法をご紹介します。
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私の母は70過ぎてから、開脚して体が前にペタッと床に着くようになりました。ある程度の年齢になってしまったら柔らかくならないと考えている人は多いと思いますが、そんなことはありません。ここでは、体が硬くなる原因と柔らかくする方法をご紹介します。
体が硬くなる理由
体が硬い人にとって、前屈や開脚といった運動を人並にこなすのはとても苦労するものです。
しかし、床に指先すら付かない、脚を少し開いただけで痛みが出るといった状態の方がいる一方で、両手の平がべったりと床に付く方や、180度近く両脚を開くことができる方もいらっしゃいます。
このように、体の硬さには個人差がありますが、これほどの違いが生じてしまうのは一体なぜなのでしょうか。
まず、体の硬さには遺伝的な要素があると言われています。
両親どちらか(もしくは両者)の体が硬い場合、総じて子どもにもその体質が受け継がれやすい傾向にあるようです。
とは言え、いくら体の硬い両親から生まれたとしても、赤ちゃんの時は誰もが体に柔軟性があったのではないでしょうか。
体の硬い赤ちゃんというのは、まず見掛けることはありませんよね。
つまり、体の硬さに遺伝的な要素は否定できないながらも、実際には成長過程に大きな原因があると考えられます。
ではなぜ、大人になるに連れて体の硬い人と柔らかい人に分かれてしまうのでしょうか。
1. 運動不足
筋肉は使わないとどんどんと衰えていきます。
使われなくなって筋肉が退化すると、やがて筋肉の弾力性が失われてしまい、体が硬くなってしまいます。
また、長らく体が硬いままで過ごしていると、それが正常であると脳が誤認してしまいます(これを〝恒常性〟と言います)。
そうなると今度は、体を解そうとしても脳が「体が硬いことが正常」と捉えているため、筋肉を収縮するように指令が出し、より筋肉を硬くしてしまうと言われています。
2. 関節の可動域が狭い
日常生活での動作がパターン化してくると、いつも同じところしか動かさなくなり、結果として関節の可動域が狭まってしまい柔軟性が衰えていきます。
特に股関節は、体のあらゆる動作に欠かせない関節ではあるものの、通常の生活において足を横に開く動作をすることがあまりないため、硬くなりやすいところと言われています。
3. 姿勢の悪さ
猫背などの姿勢を行っていると、お腹の筋肉が縮んだままになり横隔膜が硬くなります。
横隔膜が硬くなると、全身の筋肉が引っ張られ、収縮してしまいます。
また、姿勢が悪いと骨盤や肩甲骨の位置が歪み、バランスの悪い体となってしまうことも体を硬くする原因と考えられます。
4. ストレス
人はストレスを感じると、無意識に体の筋肉を硬直させてしまいます。
緊張する場面に出くわした時、気が付くと肩や手に力が入っていたということは、誰にも一度くらいは経験があることです。
また、ストレスは自律神経と結び付いているため、交感神経が優位になると血管が収縮され血行不良が起こりやすくなります。
血行不良になると、筋肉を動かすために必要な酸素や栄養の供給が滞り、さらには疲労物質の乳酸の運搬もストップしてしまうため、筋肉疲労が起こりやすくなります。
体が硬くなるとどうなってしまうのか。
体が硬いと怪我をしやすいというのは、一般的に広く認識されている常識ですが、実はこの他にも数多くのデメリットが存在します。
- 血行不良が起こり、冷えやむくみなどが生じる。
- 肩こりや腰痛になりやすい。
- 代謝が落ちて太りやすくなる。
- 疲れが取れにくくなる。疲れやすい。
- 便秘になる。
体が一度硬くなってしまうと、少し運動しただけでも疲れてしまうことから、体を動かすことが億劫となり、ますます筋肉が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
このようなことから、体が硬くならないように日頃から対策をしておくことがとても重要と言えます。
体を柔らかくする方法
一度硬くなってしまった体は、もう二度と柔らかくならないのかと言われたら、そうではありません。
短期間で驚くほど柔らかくなる、ということは無理ですが、毎日コツコツと続けることで体の硬さを克服することは可能です。
そこでここでは、体を柔らかくするための具体的な方法をご紹介したいと思います。
体を柔らかくする方法 その1 ストレッチ
股関節を中心として、座ったまま開脚ができるようになるストレッチになります。
- 足の爪先を外側に向け、膝に両手を乗せた状態で床に立ちます。
- 膝が90度になるように腰を落とします。
- できれば肘をしっかりと伸ばし(痛ければ無理はしなくてよいです)、体を揺すって股関節を伸ばします。この時、膝に付いた手で膝を押すイメージを持つとよいでしょう。
- 次に、右肩を内側に回して体の中に入れます。膝も一緒に中に入らないように、手でしっかりと押えて下さい。同時にお尻を縦に揺すりましょう。
- 左肩も同様に行います。
- 肩を戻して体を正面に向けたら、そのまま左右に体をスライドさせます。
以上が基本となります。(動画1:10くらいまで)
さらに柔軟性を高めるために、ここからは片足ずつ足の付け根を伸ばしていきます。
- まず、足を開いて、左膝を曲げて右足をまっすぐに伸ばして下さい。
- 両手は体の前に付け、曲げた膝が中に入らないように手で抑えながら、右足の爪先を天井に向けて、付け根の筋肉を伸ばします。
- 右足を伸ばしたら、お尻を移動させながら今度は左足も伸ばしていきましょう。
- 膝を曲げている方の踵を付けている状態がキツイ場合は、踵を上げて行っても構いません。
- 足の付け根を伸ばすことに慣れたら、お尻を床に着けたり上げたりする動作を加えてもよいでしょう。
ここまでが足の付け根を伸ばすストレッチになります。(動画2:30くらいまで)
さらに、座ったまま開脚して、そのまま体を前に倒せるようになるためのストレッチを行います。
これは家の中の部屋の扉などをうまく利用して行うといいでしょう。
- 家の中の部屋の扉を開けて、その前に両足を開いて座ったら、爪先が壁などにあたるようにして、体を前に倒します。
- 体が扉や壁に近付けば近付くほど、足は180度に近い状態で開脚しますので、最初は無理をせず扉や壁から離れた状態で行っても構いません。
- 足を開いて、体を前に倒し、手の平ではなく肘が床に付くようになれば、かなり柔軟性が高まったと言えるでしょう。
- 最終的には、上半身が床に付くところまで頑張ってみましょう。
体を柔らかくする方法 その2 ヨガ
こちらは、ヨガのポーズで体を柔らかくするもので、背骨や骨盤を柔らかくします。
- 床の上で四つん這いの姿勢になります。
- この時、肩の真下に手首が、お尻の真下に膝がくるようにして、手の平をしっかりと開き、肘の内側が向かい合うようにしましょう。
- 肘はピンと張り過ぎず、少し曲げておくくらいが丁度よいです。
- 息を吸いながら、骨盤を前に移動させ、お尻のしっぽを天井に向けて上げて、腰にカーブを付けていきます。
視線は落とさず、まっすぐ前を見るようにして下さい。 - 次に、息を吐きながら、骨盤を後ろに押しながらお尻のしっぽを丸め込むイメージで背中を丸めていきます。
- 3回ほど繰り返したら、四つん這いの姿勢に戻り、そこからお尻を後ろに下げて両腕を伸ばし、休憩します。
ここまでで、動画2:30くらいです。
続いて、股関節を伸ばすヨガのポーズに入ります。
- このポーズは骨盤の位置がとても大切になるため、まずはイメージしやすいように、椅子など高さのあるものに両手を付き、両足をお尻よりも少し開いた状態で立ってみましょう。
- そこから膝を曲げて、お尻のしっぽを後ろに引っ張るようにして腕や背中を伸ばして行きます。
- この時、骨盤が前に動いていることを確認しましょう。
ではポーズに入ります。ポーズは椅子を使わずにマットで行っていきます。ポーズは基本的にダウンドッグのポーズになります。
- 四つん這いの姿勢から、息を吐きながら両足を立てお尻を上げます。
- 一旦膝を曲げた状態から、お尻のしっぽを上に突き出すようにして、体を後ろに倒していきます。
- この姿勢のまま、ゆっくりと呼吸を5回繰り返します。
- 終わったら、四つん這いの姿勢に戻り、そこからお尻を後ろに下げて両腕を伸ばして休憩します。
体を柔らかくする方法 その3 お尻歩き
こちらは、股関節を柔らかくするお尻歩きになります。
- 床に座り、左右の足裏をくっ付けた状態で足首を持ちます。
- 足裏を付けたまま、踵を体から前の方に離して下さい。
- 次に、離れた踵に近付くようにお尻をずらして前に進んでいきます。
途中、左の骨盤に体重を乗せて、カーブを描いてUターンしてみましょう。 - お尻を移動させる時は、顔は真正面を見るのではなく、額を床に近付けるイメージで体を前に倒してみましょう。
- 踵にお尻を近付ける動作は、早く行うのではなくゆっくりと行う方が効果がアップします。
- 踵を前に出す→額を下ろす→体を反らせながらお尻を前に移動を繰り返します。
- この時、目の前に棒があって、それをくぐるように体を下から上げていくのがポイントです。
体を柔らかくする方法 その4 正しい姿勢
こちらは、正しい姿勢を作ることの説明になります。姿勢が悪いと体が歪み、体が硬くなる原因になりますので、正しい姿勢は柔らかい体を作るためにはとても大切です。
- 壁に頭、肩、腰、踵を付けて立ちます。
- 髪が上から引っ張られているイメージで、首が少しでも長くなるように伸ばします。
- 両肩はしっかりと壁に付けます。肩を壁に付けるには、肩甲骨を内側に入れ、胸が開くようにするとよいでしょう。
- 次に、腰と壁の間に手の平を入れてみましょう。
- この時、手の平が2つ重ねて入るようだったら、隙間がありすぎです。
- お腹に力を入れ、腰と壁との間が手の平一つ分の厚み程度に収めて下さい。
- さらに、お尻の穴をぎゅっと窄めることで、骨盤がしっかりと立ち上がり、お腹にも力が入りやすくなります。
- 最後に、足の親指に体重を乗せるようにします。
- 正しい姿勢で立つと、横から見た時に耳と肩の位置が同じライン上になります。
こうすることで、頭の重さを背骨で支えることができるようになり、猫背などの悪い姿勢をとらなくても、体が楽になります。
体が硬い人は、筋肉に偏りがあるために正しい姿勢を続けることが困難になりますが、正しい姿勢を意識することでこれまで使われていなかった筋肉が使われるようになり、体の硬さを少なくしていくことができます。
体を柔らかくする方法 その5 筋トレ
こちらは、自分でできる加圧トレーニングです。筋トレをしながら体を柔らかくしてくれます。
- 床にあぐらをかいた状態で座ります(立った状態でも行えます)。
- そのまま、息を吐きながら体を後ろに捩じっていきます。
この時、後ろの景色がどの程度まで見えるか確認しておきましょう。 - 息を吸いながら、元の姿勢に戻ります。
- 体の前で片方の腕の肘を曲げ、床と平行になるようにします。
さらに、もう片方の腕を乗せて下さい。 - 息を吐きながら、最初に曲げた方の腕は外側へ、上に乗せた方の腕は内側へ押し合います。
- 全力ではなく半分程度の力で行いましょう。
- 息を吐く時は、「んーー」と声に出すと効果がアップしますが、会社など声が出せなければ頭の中で「んーー」と唱えても構いません。
- 両手で押し合いながら、体を斜め45度の方向に移動させます。
その場で力を入れたまま、5回呼吸を行いましょう。 - 呼吸が終わったら、今度は息を吸いながら元の位置に戻ります。
勿論この時も、腕の力は抜かないようにしましょう。 - 元の位置に戻ったら、「んーー」と息を吐きながら、両手を膝の上に置きます。ここまでが1セットで、これを3セット繰り返します。
- 反対側も同様に行って下さい。
体を柔らかくする方法 その6 体の歪みをとる
こちらは骨盤を矯正するための体操になります。体の歪みをとっていきます。
基本的には仰向けに寝た状態で、両膝を立てた姿勢を基本としながら、腰から足にかけて運動していくものになります。
- 床に仰向けに膝を立てて寝ます。
足の幅は腰幅かそれよりも少し広くとります。足の位置は左右対称になるようにしましょう。 - そのまま、膝を左右に揺らしていきます。
始めは小さな動きで構いません。 - 足の前後の位置を変えたり、足の幅を変えたりしながら、揺らぎを少しずつ大きくしていきましょう。
- 次に、足の裏で床を踏み込み、踏み込んだ足の膝を内側に持っていくようにして、お尻や腰、背中を浮かせていきます。
- 今度は、足を少し広く広げ、お尻に近付けたら、息を吸って吐きながら、右足の膝だけを床に付けるように倒していきます。
戻したら、反対の足も同様に行い、交互に倒してみましょう。 - 次に、両膝を擦り合わせるように動かします。
- 左右のバランスを整えるように擦り合わせたら、両足を揃えて膝を左右にゆらゆらと動かします。
- 動きを止めたら、骨盤を床から1~2㎝浮かせるように持ち上げます。
持ち上げたまま、膝をゆらゆらと揺らしてみましょう。 - 次に、右足のふくらはぎを左足の太ももに載せ、右手で右足の膝を押して足を開きましょう。
- そして、開いた状態で膝を揺らして下さい。揺れ幅を少しずつ大きくしていき、右に倒れている時は右手で膝を押し、左に倒れている時は左手で膝を床に近付けるように押します。
- 同様に、左足も行います。
- 7~8を繰り返します。
- 次に、両足を床から浮かせて、膝の裏で両手を組み、膝を胸に近付けるように前後に動かします。足は揃えて行って下さい。
- 膝曲げたまま、左右や円を描くように動かします。
- 今度は、膝の前で両手を組み、そのまま膝を天井に押し上げます。
- 腰で床を押しながら、お腹に力を入れましょう。
- 一旦、力を緩めたら再び息を吐きながら繰り返し行います。
- 膝を元の位置に戻したら、足を床の上で伸ばし、足や腰を揺すりながら、力を抜いていきます。