大腰筋ウォーキングやトレーニングで大腰筋を鍛えて腰痛・肥満を解消!
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大腰筋はインナーマッスルの一つで、通常の運動では鍛えにくいため、年齢などとともに衰えがちです。大腰筋が衰えると猫背になったり、骨盤が曲がったりすることがあります。大腰筋ウォーキングなどでしっかりと鍛えて、腰痛や肥満を解消して健康でキレイな体になりましょう。
大腰筋とは?
大腰筋とは、背骨と太ももの内側の骨(大腿骨)を繋ぐ筋肉のことをいいます。
骨盤の内側を通って上半身と下半身を結合する唯一の筋肉であり、近年その重要性にスポットが当てられています。
大腰筋は骨盤と大腿骨を繋ぐ腸骨筋と小腰筋の3つ一組で腸腰筋と総称されていますが、この腸腰筋の中で最も人体に影響を与えるのが大腰筋なのです。
腸腰筋と大腰筋を同じ意味合いで使用しているケースも多く見受けられますが、別のものと認識しておきましょう。
大腰筋はインナーマッスル
筋肉は大きく2種類に分類されており、白筋と呼ばれるアウターマッスルと赤筋と呼ばれるインナーマッスルに分けられています。
アウターマッスルは、運動をする時に使われる筋肉で瞬発力や無酸素運動に貢献しており、目や動かした時の感覚でその動きを感じ取れる筋肉です。
一方で大腰筋はインナーマッスルに区分されます。
インナーマッスルは、姿勢の保持や関節を繋いで安定させる役割を持っており、内臓を支えるのはもちろん、血の循環や体内での熱生産にも深く関与しています。
したがって、インナーマッスルは、人体の健康の維持には欠かすことのできない筋肉と言えるのです。
しかし、インナーマッスルは体の深部にあるため、普段の生活では動きを感じ取れず、衰えやすいという特徴があるので、日頃からしっかりと意識しておかなければなりません。
なぜ大腰筋は衰えるのか?
インナーマッスルである大腰筋は、表面的な運動では鍛えられないという側面以外に、さらに衰えやすい性質を持っています。
大腰筋は骨盤を通して上半身と下半身を繋ぐ筋肉であるため、日常的な骨盤の動きや歩行、姿勢などから大きな影響を受けてしまいます。
特に大腰筋が伸びた状態を継続させる「女の子座り」や、骨盤を動かさずに膝から下だけの脚で歩く「ペンギン歩き」、大腰筋を萎縮させてしまう「猫背」は大腰筋を衰えさせる危険な要因となります。
その他にも、もちろん運動不足や加齢などによっても大腰筋は衰えてしまいます。
大腰筋が衰えるとどうなるのか?
大腰筋には大きく分けて、3つの働きがあります。
- 骨盤を前傾させる働き
- 背骨をS字カーブに保つ働き
- 太ももを持ち上げる働き
大腰筋が衰えることで、これら3つの機能が低下し様々な弊害を引き起こすのですが、以下にその詳細なメカニズムと危険性を示します。
1 骨盤を前傾させる働きの低下
骨盤の理想的な位置は少し前傾になっている状態です。
骨盤の前傾した状態は大腰筋によって支えられているため、大腰筋が衰えると骨盤は次第に後ろに傾き始めます。
骨盤は、上半身の体重を支える重要な部位であり、上半身にある内臓は骨盤によって正常な位置に保たれています。
大腰筋の衰えとともに骨盤が傾くと、内臓をしっかり支えられなくなり、胃下垂などのように臓器が下方に下がってしまうのです。
2 背骨をS字カーブに保つ機能の低下
こちらの機能は上述の骨盤の前傾の機能に付随する機能で、骨盤が前傾に保たれることで腰が適度に前に反り、背骨がきれいなS字カーブを描くようになります。
故に大腰筋が衰えると、背骨のカーブが消失し、猫背のように背骨が丸まってきます。
背骨が丸まると骨盤に上半身の重みがうまく乗らなくなり、腸や神経が圧迫されるようになり、神経圧迫による腰痛の発症や、腸の運動機能の低下による便秘・代謝の低下、血流悪化による冷え症など様々な弊害が生じるようになります。
さらに、これらの変調が複合的に作用しあい、痩せにくく太りやすい体質になってしまいます。
また、大腰筋と連動する筋肉が同時に衰えることで、お尻が垂れ下がるといった体型の崩れも引き起こされてしまうのです。
太ももを持ち上げる働きの低下
加齢が進むと、歩くスピードが遅くなったり転倒してしまうことが多くなります。
これらの現象は大腰筋の衰えに伴い、太ももを持ち上げる働きが低下することで引き起こされます。
太ももを持ち上げる機能が低下すると、脚があがらなくなり、必然的に歩幅が狭くなったり躓きやすくなるのです。
転倒により寝たきりになってしまう高齢者も多いことから、大腰筋の衰えによる歩行障害はおおいに危惧すべき問題と捉ええるべきでしょう。
大腰筋を鍛えて腰痛や肥満を解消してキレイな姿勢になる!
大腰筋の衰えによって出てくる大きな問題は、姿勢の崩れ、肥満の助長、腰痛、歩行障害です。
つまり、大腰筋を鍛えることで、これらの症状を軽減・改善することができると言えます。
臨床的に大腰筋を鍛えた時の効果を報告したデータがあるのですが、この報告によれば、大腰筋を鍛えることでまず即効的に姿勢が改善されることが示されています。
姿勢が改善されることで、スタイルアップや日常の動作が改善され、それに付随する形で体脂肪の低下などのダイエット効果が発揮されることも示唆されています。
つまり、全ての根悪になっている姿勢を即効的に改善することで、腰痛や肥満の解消などあらゆる不調を一気に解決することができるのです。
大腰筋ウォーキングの方法
- ウォーキング
- 足踏み
- レッグレイズ
特に大腰筋ウォーキングは非常に有効な手段として注目されており、健康の維持のためにも積極的に取り入れたい大腰筋の筋トレ方法だと言えます。
大腰筋ウォーキングはただ太ももをあげればいいという訳ではなく、いくつかポイントがありますので以下にポイント毎の説明を示します。
ちなみにレッグレイズとは、仰向けに寝た状態で両足をあげる運動のことをいいます。
大腰筋ウォーキングのポイント
伸ばすことをイメージする
ウォーキングというと筋肉を縮めることを意識しがちですが、太ももを動かして筋肉を縮める意識をするとアウターマッスルを使ってしまい、インナーマッスルである大腰筋が鍛えられません。
大腰筋を鍛えたい時は逆の伸ばすことをイメージし、「伸ばされると縮まる」という筋肉の伸張反射を上手に使うようにしましょう。
ウォーキングする時は、最後まで足の親指を地面に残し、親指で地面を後ろに押し出すようなイメージで脚を伸ばして前に進んでください。
この時、腰やお腹の全面が伸びるような感覚を感じるように意識しましょう。
足の付け根から動かす
大腰筋ウォーキングをする時は、腰から脚が生えているイメージで体全体を使ってウォーキングします。
日本人は膝歩きといって、膝を曲げて脚だけで歩いてしまう習慣があるのですが、この歩き方だと骨盤や大腰筋が全く使われないのです。
モデルのように膝を伸ばして、背骨を中心に骨盤が回転するように歩きましょう。
歩幅を大きくする
大腰筋を効率的に動かすには、歩幅を大きくすることが必要です。
大腰筋は太ももの上げ下げや骨盤の動きに関与する筋肉であるため、骨盤や太ももの動きを大きくすると良いのです。
理想的なのは普段の1.5倍程度の間隔で歩くことです。
そうすることで、大腰筋が存在する上半身と下半身の繋ぎ目の部分の運動性が高まり、固くなった筋肉を柔軟にすることもできるのです。
水中ウォーキングを取り入れる
ウォーキングといえば陸をイメージする方も多いですが、より効率的に大腰筋の筋トレをしたいのならば、水中ウォーキングがおすすめです。
水中ウォーキングには3つの効果があります。
- 浮力による負担の軽減
- 水圧による負荷
- 低温による代謝促進効果
水中では、胸まで水に浸かった場合で約70%の体重がカットされると言われており、さらに水中にいるだけで体を温めようとする機能が働いて代謝が促進されるため、肥満気味でダイエットを目的にしている方には特に有効であるとされています。
大腰筋のチェック・ストレッチ方法
ウォーキングなどによる大腰筋の筋トレも重要ですが、大腰筋の柔軟性を取り戻すためのストレッチも機能の改善には欠かすことができません。
猫背などによって大腰筋が固まってしまうと、骨盤や太ももの動きがスムーズに行えなくなり、さらに大腰筋の衰えを助長してしまうという負のスパイラルにはまってしまうのです。
こちらでは簡単にできる大腰筋のストレッチ方法をご紹介いたします。
大腰筋のチェックとトレーニングについて
しっかりと大腰筋がついているのか、それとも衰えているのか。そういったことを簡単にチェックできる動画がありますので、ご紹介します。また、トレーニング方法についても紹介しています。
片膝立ちストレッチ
このストレッチによって後ろに引いた脚の大腰筋を伸ばことができます。1日当たり左右1セットを10セット行うようにすると良いでしょう。
- 背筋を伸ばして片膝をついて立った姿勢になります。
- 膝をついていない側の脚はちょうど体と直角になるように曲げてください。
- この時、股の角度が120度くらいに開くように後ろの脚を伸ばします。
- その状態から体と腰を前に倒さないようにしながら、おへそを前方に突き出します。
寝転んでできるストレッチ
仰向けに寝転び片側の脚の膝を胸に当てるように両手で抱え込みます。
この状態から床についた脚を浮き上がらせないように注意しながら、抱き抱えた方の膝を肩の方向へ引き寄せるようにしてください。
一回あたり30秒この姿勢を保ちましょう。
このストレッチによって床についている側の大腰筋を伸ばすことができます。