炭酸風呂の効果や家庭でもできる炭酸風呂の作り方をご紹介!
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炭酸風呂には高血圧、糖尿病、美肌など様々な効果があります。しかも、自宅でも簡単に炭酸風呂を作ることができて、誰でも炭酸風呂に入ることができます。炭酸風呂の効果や効能、そして炭酸風呂の作り方を解説します。
炭酸風呂とは
炭酸風呂とは、炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け出したお風呂のことです。炭酸風呂に浸かると体に細かい泡が付着することから、別名「ラムネのお風呂(お湯)」とも呼ばれます。
炭酸ガスの溶け込んだお湯に浸かることを炭酸浴と言いますが、ドイツを中心としたヨーロッパ各地では、古くからこの炭酸浴が美容や健康によいとして、天然の炭酸泉を利用した施設が数多く存在します。
一方、世界屈指の温泉大国と言われる日本には、天然の炭酸泉は殆どありません。
これは、日本では火山活動が活発であるため、泉温が高いのが理由と言われています。と言うのも、炭酸ガスは泉温が高いほど溶けだしにくくなる特性があるからです。
このようなことから、日本で炭酸風呂を楽しむのは難しいとされてきましたが、人工的に高濃度の炭酸泉を作る装置が開発されたことで、スーパー銭湯やエステティックサロン、フィットネスジムなどは勿論のこと、病院や介護施設といった医療の現場でも幅広く利用されるようになりました。
なお、日本の温泉法ではお湯1リットルに対して炭酸が0.25g以上溶けたものを炭酸泉、1g以上のものを高濃度炭酸泉と定義しており、炭酸の濃度が高くなるほど効果も高くなると言われています。
また、炭酸風呂は通常の入浴のように、温かいお湯に浸かることで体温が上昇して血圧が上がって血行がよくなるという流れとは異なり、皮膚から二酸化炭素を吸収することで血管が拡張して血行がよくなります。
つまり、血圧を急激に上昇させることなく血行を促進するため、体にとても負担の少ない入浴と言えるのです。
このため、炭酸泉が多く存在するドイツでは、炭酸泉は「心臓の湯」と呼ばれて人々に親しまれています。
炭酸風呂の効果、効能
炭酸風呂には明確な作用があることが医学的にも証明されており、全国500ヶ所以上の国公立病院や介護施設に導入されています。
それでは、炭酸風呂にはどのような効果や効能があるのでしょうか。
高血圧や動脈硬化などを予防
血管を拡張して血液の循環を促進し、血栓や血管が詰まるのを防ぐため、動脈硬化や心筋梗塞、高血圧、脳梗塞などの発症リスクを減らすことができます。
糖尿病の改善
日本人に多いⅡ型糖尿病は、インスリンの分泌が減少することだけが問題ではなく、糖を取り込む細胞がインスリンの働きを受け入れられなくなることが原因と言われています。
しかし、最近の研究では高濃度の炭酸泉に浸かると、細胞がインスリンの働きを受け入れやすくなり、血糖値を下げることがわかっています。
免疫力を上げる
お風呂に入って体が温まると、私達の体内ではHSP(ヒートショックプロテイン)と呼ばれるたんぱく質の一種が増えます。
HSPは、傷付いた細胞を保護し、免疫力を上げる効果があるのですが、通常の入浴よりも炭酸風呂に入る方がこのHSPが多く出現すると言われています。
また、HSPはガン予防に効果があると言われている、ナチュラルキラー細胞を活性化すると言われています。
美肌効果
炭酸にはたんぱく質を吸着する性質があるため、古い角質や皮脂が落ちやすくなります。
また、血行が促され新陳代謝がよくなると、肌荒れや目の下のクマ、くすみなどのトラブルを防ぐことができます。
疲労回復
炭酸ガスにより血管が拡張して血行が促されると、疲労の元となる乳酸の分解が進み、疲労回復のスピードが早くなります。
2012年に開催されたロンドンオリンピックでは、選手村から徒歩10分のところに炭酸泉のプールが作られ、選手の疲労回復に役立てられたそうです。
抜け毛予防や育毛効果
血行が促進されることで、毛細血管の隅々にまで酸素が行き届き、抜け毛を予防し育毛を促進します。
保湿効果
炭酸泉はさら湯と比べて3倍の保湿力があると言われています。炭酸泉は人と同じ弱酸性のため肌に優しいだけではなく、さら湯よりも低い温度で体の芯から温めるため、肌表面の水分の蒸発を防ぐことができます。
リラックス効果
炭酸ガスは体内に吸収されると自律神経に作用します。中でも副交感神経に働きかけるため、通常の入浴よりも高いリラックス効果を得ることができ、ストレスの緩和や不眠症の改善に役立ちます。
自宅でできる炭酸風呂の作り方
炭酸風呂は、炭酸ガスが溶け出している天然の炭酸泉を探すか、人工炭酸泉を作る装置のある施設を探さなければ入れない、と思っている方もいらっしゃると思いますが、実は自宅のお風呂を利用して入ることができます。
その方法は次の3つです。
- 家庭用の炭酸泉装置を使う。
- 炭酸ガス入りの入浴剤を使う。
- 重曹とクエン酸で手作りする。
家庭用の炭酸泉装置はここ最近普及し始め、数多くの製品が売られています。
また、炭酸ガス入りの入浴剤は、スーパーやドラッグストアなどで売られているため、使用したことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、より手軽に炭酸泉を楽しむならやはり手作りが便利ですよね。そこでここでは、自宅で簡単にできる炭酸風呂の作り方をご紹介したいと思います。
炭酸風呂の材料
重曹、クエン酸
作り方
- 重曹大さじ2杯、クエン酸大さじ1杯を用意し、混ぜ合わせます。
- お風呂に入る直前に、混ぜ合わせたものを湯船に入れます。出来上がった炭酸ガスをなるべく保つため、お湯はかき混ぜないようにしましょう。
また、基本となる作り方を覚えたら、以下のようなアレンジも可能となります。
- お気に入りのアロマオイルを数滴垂らすと、いい香りに包まれてリラックス効果が高まります。
- 粗塩をプラスすると、肌がすべすべになり汗もたくさんかいてデトックス効果が期待できます。
- ベビーオイルや椿オイルを垂らすと、保湿力がアップし肌がしっとりとします。
材料をそのまま浴槽に入れるだけで炭酸風呂は作れますが、入浴気分を高めたい方は、材料を固めてバスボムを作ることもできます。
バスボムの材料
重曹、クエン酸、片栗粉(またはコーンスターチ)、水、製氷型、アロマオイル(お好みで)
バスボムの作り方
- 重曹100g、クエン酸50g、片栗粉50gを混ぜ合わせ、そこに水を少々加えてさらに混ぜます。この時、水が多過ぎると発泡してしまうため、少しずつ様子を見ながら加えるようにしましょう。お好みでアロマオイルや粗塩を加えてもよいでしょう。
- 指で触ると固まる感じになったら、型に入れます。
- 半日~一日置いて完成です。型から出して浴槽に入れてみましょう。
炭酸風呂は体が温まりやすいため、お湯の温度は37~38度程度の低めに設定するとよいでしょう。ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、より炭酸の効果を得ることができます。
炭酸風呂を作る際の注意事項
重曹とクエン酸だけで簡単に作ることのできる炭酸風呂ですが、自宅で行う際に注意すべき点がいくつかありますのでご紹介します。
重曹やクエン酸は食品用を使用しましょう。
重曹やクエン酸には、食品用と掃除用がありますが、肌に直接触れるものなので食品用を使うようにしましょう。
必ず重曹を使いましょう。
重曹は別名「重炭酸ソーダ」と呼ばれていますが、これと非常によく似た名前の「炭酸ソーダ」というものもあります。買い求める時には間違えないようにして下さい。
なお、炭酸ソーダを用いても炭酸風呂を作ることができますが、炭酸ソーダを使用した炭酸泉はアルカリ値が高くなり、取り扱いに注意が必要となることから、この2つは似て非なるものと覚えておき、炭酸風呂を作る時は必ず重曹を使うようにしましょう。
循環式のお風呂には使用しないようにしましょう。
ボイラーに使用されている銅管に炭酸ガスが含まれるお湯が接触すると、炭酸銅の生成が起こる場合があるため、浴槽にお湯を張り使用後は捨てるタイプのお風呂で行うようにして下さい。
作ったものは、なるべく早く使うようにしましょう。
重曹とクエン酸を混ぜたものは、密閉容器に入れて保管することが可能です。
しかし、湿気によって変質しやすいため、毎回作るのが面倒という場合も数日分程度にしておくのがよいでしょう。
量を守って作りましょう。
重曹やクエン酸の量を増やせば、より高い効果が得られるのでは?と考える方がいらっしゃいますが、大量の炭酸ガスを発生させると酸欠になる危険があります。
特に、初めて炭酸風呂を行う時は十分に換気に気を付けるようにして下さい。
残り湯は洗濯には不向きです。
残り湯を利用して洗濯を行う方も多いと思いますが、炭酸風呂の残り湯に洗剤を入れても中和されてしまい、洗浄力は落ちてしまいます。