エラスチンとは?役割や効果、化粧品やサプリについて説明します。
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コラーゲンと結びつき、肌の弾力を保つ成分に「エラスチン」があります。このエラスチンが化粧品やサプリメントに含まれているものもありますが、その役割や効果はさまざまです。肌の中のエラスチンだけでなく、化粧品やサプリメントに含まれるエラスチンの効果や注意点について、詳しく紹介します!
エラスチンとは
エラスチンは、ゴムのように伸縮力がある、線維状のたんぱく質です。
靭帯や動脈、肺といったしなやかな動きをするところに多く存在します。また、子宮にも多く存在します。妊娠でお腹が大きくなりますが、これはエラスチンの伸縮の力が働きかけています。
肌では、頭皮や顔の皮膚に多く存在するといわれています。顔の表情をあらわすしなやかさにエラスチンが活躍してくれています。
次に、肌にあるエラスチンについて詳しく紹介します。
肌の中のエラスチンの役割
エラスチンは、肌の真皮という部分にあります。
真皮は、場所によって異なりますが、肌表面から約0.2mm奥から1.8mm程度までの範囲で、コラーゲン、エラスチン、繊維芽細胞、ヒアルロン酸などから成り立っています。
エラスチンは、コラーゲンと結びついて網目状に構成し、肌の弾力を保ちます。
エラスチンが減少すると、コラーゲンを支えることができなくなり、シワやたるみの原因となってしまいます。
エラスチンと肌の関係
赤ちゃんのころは、エラスチンが少なくコラーゲンが多いので、やわらかくぷにぷにの肌ですが、成長期からどんどんエラスチンが多くなると、パンと張った弾力のある肌になります。
エラスチンは、20代ごろから少しずつ減少し、40代ごろから激減するといわれています。
肌のハリがなくなりシワが増えてくるのは、エラスチンの減少が大きくかかわっています。
肌のエラスチンを守るには
エラスチンの減少の原因とその対策について説明します。
エラスチンが少なくなる理由
真皮内のエラスチンが少なくなる最大の理由は、加齢です。
エラスチンやコラーゲンは、真皮にある線維芽細胞によって生成されます。この繊維芽細胞の働きがわるくなることにより、エラスチンが減少します。
ストレスや生活リズムや食生活の悪化により、体内の活性酸素が増加することで、エラスチンが変性・減少します。
ほかにも、体外からの紫外線によるダメージによりエラスチンが減少します。
エラスチンを守る方法
酸化を防ぐ
加齢や活性酸素による酸化などにより、エラスチンが減少する対策には、抗酸化作用のあるビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを摂取することが有効です。
抗酸化作用は2~3時間で効果がなくなる場合が多いので、こまめに摂取することが大事になります。
これらの栄養分を肌のすみずみに運ぶために、ストレッチなどの軽い運動や半身浴などで、血流を良くすることもおすすめです。
紫外線によるダメージを減らす
日焼け止めや帽子、日傘などを使って、紫外線対策をすることも効果的です。
紫外線には、真皮まで届きコラーゲンやエラスチンを変性させるUV-Aと、表皮でメラニンを増やすUV-Bがあります。
UV-Aは、波長が長いため、雲や窓ガラスなどをすり抜け、知らず知らずのうちに浴びている紫外線です。
日焼け止めに示されている「PA」が、UV-Aから肌を守る強さを表し、最大「PA++++」まであります。
「+」が多いほど紫外線から肌を守ってくれますが、肌への負担も大きいので、シーンや自分の肌に合わせた日焼け止めを選ぶことが必要です。
エラスチンを強化する
緑葉野菜(ほうれん草、ニラなど)に含まれるルテインがエラスチンを増やす効果があり、牡蠣やチーズに含まれる亜鉛がエラスチンの繊維を強化すると言われています。
ヨーグルトに含まれる乳酸が、エラスチンの合成を助けるという情報もあります。
繊維芽細胞を活性化させる
体内にキズやダメージがあるときに、コラーゲンペプチドという分子の小さなコラーゲンを摂取すると繊維芽細胞が増殖するという報告があります。
「シワ=ダメージ」なので、コラーゲンペプチドを摂取することで繊維芽細胞を活性化し、エラスチンの増加が期待できます。
繊維芽細胞増殖因子というものもあり、代表的なものがプラセンタです。これを摂取することで繊維芽細胞を活性化することもできます。
エラスチンを含む化粧品
エラスチンを含む化粧品の特徴
残念ながら、化粧品を使って、真皮にまでエラスチンを届け、肌の弾力を得ることはできません。
エラスチンには、保湿効果があると言われています。化粧品にエラスチンが含まれているのは、この保湿効果を利用するためです。
もともと肌がもつ成分なので、副作用の報告もなく、肌になじみやすいこともメリットの一つです。
水溶性なので、化粧水やジェルタイプの化粧品がおすすめです。
エラスチンを含む化粧品の効果
エラスチンを含む化粧品は、乾燥肌に効果的です。乾燥による小じわ、ほうれい線、くすみなどに利用すると良いです。
ひどい乾燥には、エラスチンだけでなく、セラミドを含む化粧品も併用するとよいでしょう。
エラスチンとセラミドは、水分の保持の仕方が異なるので、2つのタイプを併用することで、保湿力があがり効果が持続します。
化粧品の注意点
エラスチン自体は、もともと肌がもつ成分なので、なじみがよく、大きな副作用もありません。
敏感肌の方は、化粧品がもつほかの成分で肌荒れを起こす可能性があるので、成分をよく読み、パッチテストを行ってから使用しましょう。
エラスチンを含む食品
エラスチンを含む食品
エラスチンが豊富に含まれる食品は、牛すじ、鶏手羽先、モツなどです。
毎日摂取するのは難しい食材なので、定期的な摂取にはサプリメントが有効です。
サプリメントに含まれるエラスチンは豚やカツオなど動物性由来のものがほとんどです。
エラスチンの経口摂取について
エラスチンは口から摂取をしても、そのまま体内のエラスチンの増加には繋がりません。
食べたエラスチンは、すべて胃でペプチドやアミノ酸に分解されてしまいます。
分解された成分の一部が、再びエラスチンを生成する原料として利用されているはずですが、どれくらい利用されているのかはわからないのが現状です。
エラスチンを含むサプリメントの効果
即効性はないですが、長期的にサプリメントを摂取することで、繊維芽細胞が活性化し、肌の弾力が良くなったという報告があります。
良質なアミノ酸(たんぱく質)であることは間違いないので、美肌の素としてエラスチンを摂取することはおすすめです。
また、エラスチンを含むサプリメントは、ビタミンやコラーゲンなど、肌によい成分が多く含まれている場合が多いです。
バランスよく栄養が行き届き、肌の生成時に、必要な成分を必要な分だけ取り入れることが期待でき、美肌効果があると考えられます。
サプリメントの注意点
豚やカツオなど動物性由来のものが多いので、食品アレルギーを持っている方は、注意が必要です。
摂取するサプリメントが何由来のエラスチンを含んでいるのか、他に含まれる成分も含め、アレルギー成分が入っていないことをチェックしましょう。
まとめ
肌の弾力成分であるエラスチンについて紹介しました。
今、肌の中に存在するエラスチンには、減らさない、強化する、増やすことによって、シワやたるみを防ぎましょう。
ただしそのためには、バランスのよい食事、紫外線対策、生活リズムの見直し、ストレスの軽減などが挙げられますが、なかなか難しいです。
化粧品や食品、サプリメントなどに含まれるエラスチンを利用して、少しでも肌ストレスが軽減されるとうれしいですね。
さまざまな場所で働きかけるエラスチンの効果をうまく活用し、シワやたるみの対策をしていきましょう。
タグ:アンチエイジング