クルミの栄養価がとにかくすごい!その成分や10の効果、注意点をご紹介します。
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スーパーで比較的手に入りやすいクルミですが、クルミには体に良いとされる栄養素が豊富に詰まっています。血液がさらさらになるなど、健康や美容、ダイエットに効果があるクルミは、ライフスタイルにお悩みを抱えている人にとって非常におすすめで、毎日の食生活にぜひ取り入れてほしい食品です。
クルミとは
その歴史は古く、紀元前7000年前の古代ペルシャですでに食用にしていたそうです。
日本でも縄文時代に栽培されていたといわれ、その栄養源が貴重なものであったことがわかります。クルミを使った郷土料理(クルミ味噌、クルミ餅など)が多く残っているのもうなずけます。
殻をとったむきクルミ、生クルミ、ローストクルミなどのパック詰めは、年中手にはいりますが、旬は秋で、風味豊かな殻付きクルミが出回ります。
クルミの成分
生きるための栄養源として重宝されてきたクルミには驚くほどたくさんの栄養素が含まれています。主な成分は、以下のとおり。
- たんぱく質
- 脂質
- 食物繊維
- ビタミン(E、B、葉酸)
- マグネシウム
- カルシウム
- カリウム
- 鉄分
- 亜鉛
また、健康に害をもたらすコレステロールやトランス脂肪酸はゼロなので安心して体内に取り入れることができます。
手軽に摂取できるという点からみても、効率良く栄養補給するのに適した食品といえます。
成分の中でも、クルミに多く含まれる脂質について、注目してみましょう。
クルミが持つすごい脂質、αリノレン酸
クルミが持つ脂質は、リノール酸、オレイン酸、αリノレン酸などがあります。
ナッツ類はもともと脂質が多い食品ですが、その中でクルミがスーパーフードと呼ばれる理由は、次の二点からです。
- αリノレン酸の含有量がほかのナッツよりも群をぬいている
- αリノレン酸とリノール酸の比率が理想的(1:4)
それぞれのポイントを説明していきます。
αリノレン酸の含有量がほかのナッツよりも群をぬいている
αリノレン酸は中性脂肪やコレステロールを低下させる
クルミは、必須脂肪酸のひとつであるαリノレン酸を非常に多く含みます。
必須脂肪酸とは、人間の体内でつくることができず、食事で摂る必要がある脂質のことで、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸に分かれます。
αリノレン酸は、オメガ3脂肪酸の代表的な脂質の一つで、中性脂肪や悪玉コレステロールの低下、動脈硬化の改善、血液をさらさらにするなどの効果があると言われています。
アーモンドの100倍以上のαリノレン酸を含んでいる
このαリノレン酸は、ほかのナッツにはほとんど含まれません。
多少含んでいるとされるアーモンドやピーナッツなどと比べても、クルミは約100倍以上のαリノレン酸を含んでいます。これが、クルミが注目される理由です。
厚生労働省は、αリノレン酸を含むオメガ3脂肪酸の目標摂取量を1日2gとしていますが、クルミで換算すると、7粒ほどで摂取することができます。
αリノレン酸とリノール酸の比率が理想的(1:4)
オメガ6脂肪酸は過剰摂取に注意!
αリノレン酸はオメガ3脂肪酸の一つでした。リノール酸は、もう一つの必須脂肪酸、オメガ6脂肪酸の代表的な脂質の一つで、食物油やマーガリン、スナック菓子、カップ麺など、多くの食品に含まれています。
オメガ6脂肪酸は、肌の保湿、子どもの成長や発育、血を固めるのに必要な栄養素ですが、多く摂りすぎることで、肌荒れや老化、血栓生成などの弊害もあるとされています。
このため、厚生労働省は、オメガ6脂肪酸の目標摂取量を、1日10g以下と制限しています。
αリノレン酸とリノール酸のバランスが重要(理想は1:4)
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、摂取するバランスが重要です。
血液について言えば、オメガ3脂肪酸が多すぎると血が固まりにくくなり、オメガ6脂肪酸が多すぎると血栓ができやすくなります。
ほかの面でも、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、バランスを取り合うことで良い効果があらわれます。
理想的な摂取比率は1:1~1:4とされていますが、現代人の摂取比率は1:5~1:10、人によっては1:30などと言われており、オメガ6脂肪酸を多く摂りがちです。
クルミは、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の比率が1:4と理想的です。おやつのスナック菓子をクルミに置き換えるだけで、脂質バランスがぐっと良くなります。
クルミの持つ10の効果!
栄養豊富なクルミ、食べるとどのような効果が得られるのでしょうか。
1. 血液がさらさらになる
クルミに含まれているオメガ3脂肪酸の効果により、体内に摂取し続けると血液がさらさらになります。
血液がさらさらになると、血栓ができにくくなり、血行もよくなるので、冷え症などに効果的です。
また、血行がよくなると、血圧が安定するので、高血圧・低血圧の予防にも良いと言われています。
お肉中心の食生活や脂っこいものが好きな人、健康診断などで血圧注意と言われている人、冷え症でお悩みの人などにおすすめです。
2. 集中しやすい脳内環境を整える
集中力をアップさせるのに欠かせないのがDHAです。DHAは、αリノレン酸と同じく、オメガ3脂肪酸の一つで、青魚に多く含まれることで有名です。
脳の神経に作用し機能を向上させる効果があるため、頭をすっきりさせ集中しやすい環境を体内で整えてくれます。
クルミに含まれているαリノレン酸は、その一部がDHAに変化するので、魚を食べなくても、その効果が得られます。魚が苦手な方には、クルミはおすすめの食材と言えますね。
3. 肌のターンオーバーを促進する
皮膚の細胞は絶えず古いものから新しいものへと生まれ変わっていきますが、この周期が乱れてしまうとくすみやシミ、シワといった肌トラブルの原因になってしまいます。
ターンオーバーはおよそ28日周期で動いているといわれていますが、それが一度乱れてしまうと元に戻るまでに最低でも1ヶ月、長いと数ヶ月かかってしまうこともあります。
その間、ターンオーバーは正常に働いていないため、お肌はボロボロの状態になってしまいます。
クルミに含まれるたんぱく質やαリノレン酸、ビタミン・ミネラルなどがターンオーバーを促進する効果として認められ、美肌対策に効果的な食べ物として世界中で人気となっています。
4. 髪質が良くなる
美肌に効果があるクルミは美髪にももちろん効果が期待できます。
年齢とともに髪は薄くなったり白髪が生えてきたりしますが、実は髪質も衰えていきます。
女性は30代を過ぎたあたりから髪の生まれ変わりと成長のサイクルが短くなるので、ハリやコシ、ツヤのない髪になってしまいます。
クルミを食べると血行が良くなり代謝が高まることで髪の成長をサポートするので、さらさらで理想的な髪に近づけ、抜け毛予防にも効果的です。
5. ダイエットに効果的な食品
良質なたんぱく質と食物繊維を多く含むクルミはダイエットに最適な食品です。
クルミに含まれる質の良い脂質と食物繊維の効果により、便の排出を促し、便秘になりにくくなります。
また、オメガ3脂肪酸の効果により中性脂肪を減らせるため、肥満改善やメタボ予防に期待できます。
クルミは脂質が多く高カロリーですが、糖質が低いので太りにくい食品です。
さらに、たんぱく質やビタミンが摂れるのもうれしいですね。ダイエット時のごはんやおやつに積極的に取り入れましょう。
6. 糖尿病の人でも食べられる
クルミは糖質が低く100g中4gしか含まれていません。糖質が低いので糖尿病を患っている人でも食べることができます。
クルミを食べ続けることで糖尿病が改善されるなどの直接的な効果はないのですが、糖尿病治療のサポートとして非常に効果的に栄養を摂取できる食品といえます。(ただし、自己判断するのではなく、医師に相談した上で摂取するようにしてください。)
7. 栄養が多く、吸収されやすい
クルミはそのほとんどが脂質ですが、たんぱく質をはじめビタミン・ミネラルも豊富に含んでいます。
また、カロリーも高いことから効率良くエネルギーを摂取できるため、滋養強壮や虚弱体質の人におすすめです。
消化に良く体内にも吸収されやすいので、高齢者や子どもでも安心して食べることができます。
8. ビタミンB1が疲労回復に効果的
栄養価が高いだけでも疲れた体を癒すのには十分ですが、特に注目したいのはビタミンB1が豊富に含まれていることです。
ビタミンB1は疲労回復に効果的で、糖質をエネルギーに変え、疲労の原因となる乳酸を分解してくれる働きを持っています。
時間がないときでも手軽に食べることができるので朝食や仕事の休憩時間などこまめに栄養補給をしておくと疲れにくい体作りをサポートしてくれます。
9. 気分をリラックスさせ眠りやすくなる
クルミを摂取すると、質の良い眠りへと誘ってくれるメラトニンといわれるホルモン物質を体内で分泌させる作用があります。不眠症の悩みを抱えている人に非常に効果的な食べ物ですね。
また、カルシウムやビタミンB1も神経を落ち着かせてくれる効果があるため、興奮状態や気分をリラックスさせたい時におすすめです。
10. 抗酸化物質により老化を防ぐ
老化の原因は主に体内で作られる活性酸素が原因で起こる酸化によるものです。
アンチエイジングに効果的といわれるのが酸化を抑制する抗酸化作用を持つ物質であり、どれだけ酸化を食い止めることができるかで老化のスピードが変わってきます。
クルミには、この抗酸化物質がほかのナッツ類よりも約2倍含まれていて、抗酸化ビタミンとも呼ばれているビタミンEの何倍もの効果を発揮するといわれています。
美肌効果はもちろんのこと老化防止にも効果的なクルミは美容には欠かせない食品といえるでしょう。
クルミの注意点
人間の体にうれしい効果をもたらしてくれるクルミですが、摂り過ぎるとさまざまな副作用を引き起こす可能性があります。
体に良いからといって食べ過ぎることはやめましょう。
腹痛や下痢をおこす
先ほど便秘解消に効果的と紹介しましたが、クルミの食べすぎで腹痛や下痢、または便秘の原因を作ってしまうこともあります。
クルミを食べ過ぎると便秘に繋がる理由は、食物繊維の種類に関係しています。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類あります。
- 水溶性食物繊維:水に溶ける性質で便をやわらかくする効果がある。
- 不溶性食物繊維:水に溶けず便の量を増やすことで排便しやすくなる効果がある。
クルミに含まれている食物繊維は不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維を摂り過ぎると、便が硬くなりすぎたり、増やしすぎが原因でぽっこりおなかになったりと、便秘や腹部膨満を助長させてしまう可能性があります。
また、クルミに多く含まれる脂質を摂取しすぎると下痢を引き起こし腹痛のトラブルになるため、食べすぎないように注意が必要です。
肥満になる
クルミのカロリーは100gあたり674kcalです。
中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、糖質が低いことで、ダイエットにおすすめの食材ですが、そもそも脂質が高いので摂り過ぎると当然カロリーオーバーになります。
アレルギーが悪化する
オメガ3脂肪酸がアレルギー抑制に効果的といわれていますが、クルミを食べるとオメガ3脂肪酸だけでなくオメガ6脂肪酸も摂ることになります。
オメガ6脂肪酸はほかの食品からでも摂取しやすい栄養素なので、オメガ6脂肪酸を多く摂りすぎてしまった結果、バランスが崩れ、アレルギーだけではなく花粉症の悪化も引き起こしてしまう可能性があります。
クルミの摂取量・摂取方法
クルミの一日の適量は片手でひとつかみ程度といわれています。大体7粒ほどで量にすると40g。
本当にわずかな量ですが、これだけでもカロリーは約270kcalほどあるのでおやつにするなら十分なカロリーです。
ちなみに、クルミを購入するときは塩分や油分がゼロの加工されてないものがおすすめです。
塩分は体をむくみやすくしますし、クルミにはもともと脂質が多いので加工されたものを食べて余分に摂取することは避けたほうが良いでしょう。
美肌目的で摂取するなら生クルミ
ローストすると、熱に弱いビタミンなどの栄養素が減少してしまいます。美肌目的で摂取するなら生クルミがおすすめです。
クルミは脂質が多いため酸化しやすい食品です。また、生クルミは、殻付き・なしともに、カビやすいです。
少量パックで早めに消費する、または、殻付きクルミを買って多少日持ちをよくするなど、酸化やカビに注意して摂取しましょう。
くだいた生クルミを、サラダやヨーグルト、アイスにトッピングするとおいしいです。
老化防止には、ローストクルミ
ローストすると、ポリフェノールが2倍になるということがわかっています。
さらに、栄養の吸収を高めてくれる効果もあるため、効率よく摂取したい方はローストされたものを選ぶのがおすすめです。自宅でも生クルミをフライパンで乾煎りすれば簡単に作ることができます。
そのまま食べても香ばしくておいしいですが、カレーにトッピングしてもおいしいですよ。生クルミを製パンや製菓(火を通すレシピ)に利用したり、パンの上にチーズや蜂蜜と一緒にのせて焼いたりしてもおいしいです。
まとめ
クルミの効果や注意点などについて紹介しました。
クルミは栄養価が高いことから摂取する際は十分注意が必要ですが、食べ過ぎなければ体にいいこと尽くしの食品です。
決められた量を守って、健康的にクルミを摂取し、理想的な体を手に入れましょう。
タグ:スーパーフード