更新日:2017年12月17日
目次
妊娠超初期とは?いつからいつまで?
妊娠による体の変化を感じるタイミングは人によって異なりますが、通常は「予定日が過ぎても生理がこない」ということから妊娠に気づきます。早い人では着床直後から妊娠の兆候を感じる人もいて、着床から生理予定日の前までを「妊娠超初期」、そのころに感じる体の変化を「妊娠超初期症状」とよんでいます。
妊娠○ケ月というのは着床してから○ケ月ではなく、前回の生理開始日をスタートとして、その日を妊娠0日目として数えていきます。このため、気づいたときには妊娠2か月目以降となっていることが多いのです。
妊娠までのいろいろな期間。妊娠期間は妊娠する前から数え始める!
妊娠期間は十月十日(とつきとうか)といいますが、どこから数えればいいのでしょうか。着床は性交渉をしたその日?妊娠までのいろいろな期間について説明します。
まず、妊娠期間を数えるうえで最も基本となることですが、「妊娠開始日(妊娠0日目)」は「最終月経の第1日目」となります。最終月経の開始日が基準なので、妊娠を希望している場合は前月の生理が始まった日を覚えておきましょう。
したがって、妊娠0日目というに日には実際には妊娠していないことになります。
また、妊娠期間計算では生理周期(28日間)が1ケ月となります。妊娠期間は280日なので、出産予定日は最終月経日から数えて280日目です。
妊娠0週目(最終月経)
最終月経の第1日目が妊娠0日目となります
妊娠2週目(排卵)
個人差がありますが、次の生理予定日の12~16日前に排卵があります。人によっては、排卵時に排卵出血があります。排卵出血はスプーン1杯ほどで、おりものと紛れてわかりにくいこともあります。
卵子の寿命は12時間〜36時間で精子の寿命は2・3日です。すなわち、排卵日をはさんだ前後3日程度は性行為によって妊娠する可能性があります。
妊娠3週目(着床)
精子と卵子が受精すると、受精卵は卵管を移動して子宮内部に到達し、子宮内膜にもぐりこんで根をおろします。(授精しなかったときに不要となった子宮内膜が剥がれるのが生理です。)受精卵が子宮内膜に根をおろすことを「着床」といいます。受精日(排卵日あたり)から7〜11日後に着床します。着床出血がある場合もあります。この着床により妊娠が成立します。
早い人では、このあたりから妊娠超初期症状(妊娠による体調の変化)に気づきます。
妊娠4週目(本来であれば生理予定日)
くるはずの生理がこないことから、このあたりで妊娠に気づく人が多いです。早期妊娠検査薬で検査結果がではじめるのもこのころです。生理予定日から1週間経過後から妊娠検査薬を使用できます。
妊娠5周目
生理がこないことや、通常の妊娠検査薬などで妊娠がわかってきますが、産婦人科でも子宮内への着床したことがわかり、さらに6週目に入れば、心臓の動きも見えるようになってきます。妊娠5周目から6周目くらいの時期に産婦人科へ行くといいでしょう。
妊娠6週目〜10週目
6週目からはエコー検査でも妊娠を確認できるようになります。6週目から10週目にかけてはとても流産の多い時期となりますので、十分に気を付けてください。
妊娠40週目
出産予定日です。
妊娠超初期症状は生理予定日前に現れる!
妊娠すると受精卵を守り育てるためにホルモンの分泌が大幅に変わります。その結果、つわりや眠気、疲れ、胸のはりといった様々な症状がでてきます。妊娠超初期症状は風邪や生理前の症状と似ているので、あくまで参考程度に考えて、チェックしてみてください。
排卵後に受精卵が着床してから次の生理予定日までが妊娠超初期となり、その時期の症状を妊娠超初期症状と言います。その症状には次のようなものがあります。
- 生理よりも鮮やかで少量の出血(着床出血)
- おりものの変化
- 腹痛やお腹周辺の変化
- 胃がムカムカする、吐き気を感じる、げっぷがたくさんでる。
- とにかく眠い
- 風邪のような症状が出る
- つわりに似た症状が出る
- トイレの回数が増える。頻尿になる。
- 気持ちの変化(イライラする。生理前のイライラいがないなど)
- 肌荒れ・口内炎ができる
- 足のむくみ・足の付け根の痛み
生理よりも鮮やかで少量の出血(着床出血)
生理予定日の2〜3日前から出血が始まり、1週間ほど続くことがあります。受精卵が子宮内膜にたどり着いて、根を下ろす際に子宮壁を傷つけてしまうことで出血します。生理と違って痛みがないのが特徴です。
また、血の色は生理よりも鮮やかな色となり、その量は微量の場合が多くなります。ただし、着床の際に出血する人の方が少なく、妊娠の判定としてはとても不確実なものですが、一つの目安になると思います。
体験した人の声
- 薄い血が一度だけ着いた時がありました。
- 1回だけでしたが、それなりの量の鮮血の出血がありました。
おりものの変化
妊娠超初期症状では、生理近くになると多い茶色のおりものではなく、無臭で粘り気のある白っぽい(透明っぽい)おりものが出るようです。逆に少し臭いが強いと感じる人もいます。
また、着床出血によって血が混じると、おりものが茶色になることもあります。
体験した人の声
- 生理前に匂いを感じることが多かったのですが、あまり匂いを感じませんでした。
- 生理予定日の3日前くらいから数日間、おりものに血が混じっているようでした。
- おりものは通常生理前に増えるのですが、生理前の様子がなく、おりものが増えなかった。
- 生理予定日の7日前くらいから茶色のおりものが出てきました。
腹痛やお腹周辺の変化
生理のような症状
下腹部のチクチクとつっぱるような痛みや鈍痛、腰痛が出るといった人もいます。生理前の症状(月経前症候群PMS)のように思う人も多く、いつもより症状が継続しているのに生理が来ないといった違和感があるようです。「受精卵の移動に合わせて痛む場所も変わった」というような、とても敏感な人もいるようです!
また、胸が張ったり、乳首に痛みを感じたりする人もいます。
体験した人の声
- 子宮にチクチクした痛みがあり、腰も重くなりました。
- 子宮に差し込むような痛みがありました。
- 胸がパンパンに張って、とても痛かったです。下着が触れるだけでひどい痛みがありました。
- 生理の前兆のような痛みがありましたが、結局妊娠していて生理がきませんでした。
- 下腹部の痛みが断続的に続き、立っているのも辛い状態でした。
便秘や下痢になる
便秘がちだった人が急に下痢になったり、下痢がちだった人が急に便秘になったりすることがあるようです。妊娠すると女性ホルモンの分泌が増えます。
女性ホルモンの1つであるプロゲステロンには、腸の動きを鈍くするなどの働きがあるため、便秘や下痢をおこすと考えられています。
また、自律神経の影響も無視できません。自律神経の影響は多岐に渡りますので、影響を少なくするためにはストレスを溜めないようにすることも重要です。
体験した人の声
- これまで便秘だったのですが、下痢になってしまい驚きました。
- 突然便秘が解消して、快便になりました。
- 感染症のように、かなりひどい下痢が続きました。
おならがでる
便秘になる人の中には、お腹にガスがたまってしまい、おならが出やすくなる人がいます。便秘によるガスですので、臭いも強くなります。
体験した人の声
- 生理の時のお腹の痛みとともに、おならが出るようになりました。
お腹の張り
お腹の中から圧迫されるような張りを感じる人もいます。私の友人は「ガスと水分がパンパンに入っている感じだった」と言っていました。
体験した人の声
- お腹がパンパンに張って痛いくらいした。
- 空気が溜まっている感じが続きました。
- 生理予定日の数日前から、お腹がはって、手足が冷たくなりました。
胃がムカムカする、吐き気を感じる、げっぷがたくさんでる。
妊娠超初期でも、つわりのような吐き気や胸やけを感じることがあります。
生理予定日の2・3日前から生理予定日あたりに感じる人が多いようです。
空腹時にムカムカ、食べてもムカムカします。これもホルモンに変化が起こることが原因のひとつであり、胃腸の働きが弱くなります。
このため、ムカムカだけでなく、げっぷが多くなったり、ひどい場合には吐き気を感じたりする人もいます。
体験した人の声
- げっぷが止まらず、食事もつらかった。
- こんなにげっぷが出たことはないという感じでした。
- 逆流性食道炎のような感じで、げっぷや胸焼けがありました。
とにかく眠い
生理予定日の2・3日前から異常なほどの眠気を感じる人が多いようです。妊娠超初期症状は通常の生理前以上に眠さがすごく、体が落ちるくらいに眠いと感じる人もいます。
眠気が出るのは、妊娠によって多く分泌されるプロゲステロンというホルモン(黄体ホルモン)が影響しています。妊娠している時は、母体を休ませるためにホルモンが睡眠を促します。妊娠超初期においても人によっては、この影響を受けて眠くなってしまうようです。
体験した人の声
- 少し寝ようと横になったのですが、昼間なのに3時間も寝ていました。
- 昼寝しても、夜もしっかりと眠れるほど常に眠い。
- 立ちながら眠れるほど眠かった。
- 仕事をしていても全く集中できず、耐えられないような眠気がありました。
- 車の運転もできないほど、眠気がありました。
- 夜になると眠れなくなったりしていました。夜に眠れなくても昼間に眠くなるので、うまく睡眠を確保するようにしていました。
- 生理予定日の1週間くらい前からひどい眠気がやってきました。
めまいを感じる
普段はめまいなどの症状が出たことがない人でも、めまいを感じる人がいます。
体験した人の声
- 生理予定日の少し前に急なめまいがありました。めまいはこのときが初めてです。
- 普段はあまりないのですが、めまいで嘔吐するくらい気分が悪くなりました。
- 立ちくらみがひどく、体の火照りもありました。
風邪のような症状が出る
だるい
風邪ようなだるさ、だるくて何もやる気がおこらない、などといった症状を感じる人もいます。
体験した人の声
- 数日間はだるくて何もする気になりませんでした。
- だるさとともに、頭痛、のどの痛み、微熱がありました。風邪だと思っていました。
頭痛・偏頭痛
偏頭痛のような痛みを感じる人がいます。妊娠に伴うホルモンの変化原因と考えられますが、ひどい場合は眠れないほどの痛みを感じる人もいます。
体験した人の声
- 風邪のような感じで頭痛がしていた。
- 何をしていても頭痛が続いていた。
- かなりひどい頭痛で横になっていてもつらかった。
腰が痛い、重い
出産の時には赤ちゃんが骨盤を通っていくので、骨盤が緩んでいる必要があります。このために腰の周辺を支えている筋肉が緩むのですが、これは赤ちゃんが大きくなっていくことで自然になるということではなく、ホルモンの分泌が関係しています。このホルモンの影響で腰の周辺が痛かったり、重く感じたりするようです。早い人では、妊娠超初期の段階で感じているようです。
体験した人の声
- ぎっくり腰のような痛みが一週間くらい続きました。
- 突然、腰痛になり、生理の時のような腹痛に襲われました。
- 背中の筋肉、またはもっと内側に痛みがあり、立っていられないほどでした。
- 生理予定日に腰が痛くなったので、生理痛だと思っていました。
熱っぽい
熱っぽくてほてりがある、腕や足、手のひらなどが熱い、37度程度の微熱が続いて寝汗がすごくなったという話もあります。生理前は基本的に高めの体温になりますが、さらにそれより高めの体温になるようです。
体験した人の声
- 人から触られてもわかるくらい熱っぽかった。
- 熱っぽくて、異常なくらい汗をかいた。
- 37度くらいの日が続いて、微熱が出ている間はだるかった。
- 基礎体温が生理予定日まで、生理予定日以降の2段階で上昇しました。
唾液・鼻水などが増える・鼻炎のような症状が出る
唾液が多い(よだれがでるほど)、唾液の味が変わった、無性にのどが渇いた、鼻水(さらっとしたもの)がとまらない、鼻炎のような症状が続くなどのことがあります。体内の悪い物を外へ出す作用が働いていると言われています。
体験した人の声
- 鼻水とよだれがダラダラ出ました。
- 鼻水がひどく、花粉症のようになりました。
- 風邪のひき始めのような感じで、花粉症のようでもありました。
寒気を感じる
体に熱を帯びてくることから、風邪の時に熱が出たときに寒気を感じるように、寒気を感じるという人がいます。
体験した人の声
- 風邪のときのように、熱っぽくなると同時に寒気を感じました。体を暖かくしましたが、なかなか暖まりませんでした。
つわりに似た症状が出る
匂いに敏感になる
妊娠超初期症状として「ごはんの炊ける香りがダメになる」という話は昔からありました。今まで大丈夫だった匂いも嫌になります。周囲の人の香水の香りがダメになってしまい、早めに会社をやめてしまった人もいます。
体験した人の声
- あまり匂いには敏感でなかったのですが、急に敏感になって変な感じがしました。
- シャンプーや洗剤の臭いがきつかった。
食べ物の好みがかわる・食欲が出る。
妊娠すると酸っぱいものが食べたくなるという話はよく聞きます。無性にアボガトを食べたくなった人や、肉よりも魚が好きになったという人がいました。また、食欲が急に出る人もいます。
体験した人の声
- 白いご飯が食べられなくなった。
- 甘いものよりも酸っぱいものが欲しくなり、食欲も急に増しました。
- これまでコーヒーが好きだったのですが、急に不味く感じるようになりました。
- これまで吸っていたタバコが急に不味くなりました。
トイレの回数が増える。頻尿になる。
妊娠超初期は急にトイレの回数が増えるようです。夜中に頻尿で寝不足になるといった話もあります。ホルモンの分泌により腰の周辺の筋肉に影響があると記載しましたが、骨盤は膀胱ととても近くにあり、利尿作用も現れてくるのです。ホルモンのバランスが変わったことで、膀胱にも変化が生じて頻尿になると考えられます。
体験した人の声
- 朝、目がさめると、これまでにない強い尿意を感じるようになりました。
- 夜中に起きてトイレに行くようになりました。
気持ちの変化(イライラする。生理前のイライラがなくなったなど)
生理予定日の数日前からイライラが始まる人がいるようです。その逆に、いつもは生理前にイライラするのに、妊娠したときには穏やかな気持ちだったという人もいます。気持ちが乱れたり、情緒が不安定になったりする人もいますので、できるだけ落ち着いて静かに過ごすようにして、ストレスを溜めないようにすることが大切です。
肌荒れ・口内炎ができる
妊娠超初期はホルモンのバランスが大きく変化するので、ニキビや吹き出物、口内炎ができたという人もいます。また、皮膚が乾燥してかゆみがでたり、陰部にも炎症が起こったりすることがあります。
体験した人の声
- 普段は刺激を感じない化粧水が、肌に刺激を与えるみたいで痛い。
- 肌荒れだけでなく、口内炎や湿疹もできた。
足のむくみ・足の付け根の痛み
妊娠時にはホルモンの関係でむくみが出やすくなるのですが、この時期からむくみが出る人がいます。足を高くして眠ることや運動などで解消していくことが大切です。
また、骨盤の変化による関節に動きの変化などもあり、その影響で足の付け根あたりにチクチクとつっぱる痛みを感じる人がいるようです。
基礎体温で妊娠を知ろう!
普段から体温計で基礎体温を測っている場合、生理予定日以降も高温期が続くことから妊娠の可能性を知ることができます。
- 生理が始まるときに体温が下がる
- 生理後は低温期
- 体温が上がってきて高温期となる
となりますが、高温期の基礎体温は平均的には36.7度から37度です。(人によっては高温期でも36.5度を超えない場合もあります。)低温期と高温期の温度差は0.4度くらいです。
高温期が16日以上続く場合は妊娠の可能性があり、18日程度続くと可能性が高くなってきます。
また、妊娠したときに高温期が2段階あったという人も多いようです。(生理予定日になっても低温にならずにさらに体温が上がるなど。)
妊娠超初期の前に自覚症状は?
妊娠超初期よりもさらに前、つまり受精から着床までの時期は、ホルモン変化が始まっていないため自覚症状などはありません。しかし、妊娠前に何となく予兆のようなものを感じる人はいるみたいです。夢に子供や天使があらわれたり・・・。
実際に体に変化が起こることは考えられないのですが、ひょっとしたら将来の自分の子供ができるかもしれないときなので、妊娠がわかる前から体を十分に休ませたり、少しでも体にいいものを食べるようにしたり、喫煙習慣がある場合は禁煙するといった準備をしてみましょう。
妊娠検査薬はいつから使える?
一般的な市販の妊娠検査薬は、生理予定日より1週間後(妊娠5週目)から判定可能です。しかし、妊娠を強く望んでいる人や逆に妊娠を望まない人にとっては、一刻でも早く妊娠超初期に判定したいものです。
妊娠検査薬は、妊娠した時に尿中に分泌されるhcG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを測って妊娠を判定するものです。ドラッグストアで販売されている妊娠検査には、hcG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン) が 50mIU/mから反応するとされているものと、hcG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が 25mIU/mLから反応する早期妊娠検査薬とがあります。早期妊娠検査薬は調剤薬局でないとおいていないことが多いです。
早期妊娠検査薬は、早ければ着床から2〜4日後から反応します。着床は排卵日(受精日)から7〜11日後くらいのため、排卵日から9日目程度(個人差はありますが排卵日から15日程度で生理がはじまるため、次の生理予定日から考えると5日前くらい)から反応しはじめます。
妊娠検査薬で陽性反応がでた時期
- 妊娠第3週(48.3%)
妊娠第3週というと、次の生理予定日の1週間前くらい、前回の生理から21日目くらいから。みなさんわりと早くからフライング検査しているんですね。 - 妊娠第4週(41.1%)
妊娠第4週は、次の生理予定日から6日後くらいまで、前回の生理から28日目くらいから。「あ、生理こない」と思ってすぐに検査して陽性反応がでたケースです。
妊娠第5週以降であれば、一般の妊娠検査薬も利用できるようになります。
化学的流産とは?
化学的流産とは、受精卵が子宮内膜に着床したかしないかという早い段階で流産してしまうものです。多くの人の場合、「少し遅れていつもよりも重い生理がきた?」くらいにしか思わないことが多く、妊娠に気づかないことがほとんどです。実際、化学的流産は妊娠や流産にカウントされませんし、化学的流産を繰り返しても不育症などということではありません。
近年では、妊娠超初期の早期に妊娠を判定できる検査薬がでてきており、その検査薬を使って化学的流産に気づく人が増えています。
- 着床以前に受精卵が流れる確率:10~15%
- 着床から次の月経までに受精卵が流れる確率:33~42%
想像妊娠?
想像妊娠とは、実際には妊娠していないのにも関わらず、「妊娠しているかもしれない」という思い込みによって妊娠しているときと同様な様々な兆候が見られるものです。妊娠を強く望んでいたり、その逆に強く恐れていたりするときに起こるもので、精神状態が肉体の変化を引き起こす心身症の1つです。医師の診断によって想像妊娠だとわかると症状はなくなります。
想像妊娠で発現する症状は、妊娠初期時と同様のものです。
- 生理が止まる。生理があっても血液量が少なくなる。妊娠中の不正出血と判別が難しい。
- 腹部の膨張や胎動の自覚など、胎児の存在を感じさせるもの。
- つわりや子宮内膜の増加、乳頭や乳輪の変化、初乳の分泌など
妊娠超初期から葉酸を摂取しましょう
妊娠超初期から妊娠初期にかけては、受精卵がすごい勢いで成長していく時期であり、活発に細胞分裂を繰り返しています。この時期に葉酸が不足すると胎児に神経管閉鎖症などの先天性の障害が起こるリスクがあると言われています。
胎児に中枢神経などの重要な器官が育っていくのは、妊娠4週目頃からとなります。したがって、妊娠がわかってから葉酸を摂取するというのではなく、妊娠をしようと思っているとき、妊活しているときから、食事やサプリメントを通じて葉酸を摂取していくといいでしょう。
厚生労働省も食事やサプリメントなどの栄養補助食品から、1日あたり400ナノグラムの葉酸を摂ることを推奨しています。食品からの摂取が不足する場合は、サプリメントからの摂取が効果的ですが、その場合は過剰摂取に気をつける必要があります。
また、葉酸はビタミンBやビタミンCと一緒に摂取するといいでしょう。
【参考】葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果(e-ヘルスネット厚生労働省)
妊娠超初期にお酒を飲んでしまったけど平気?レントゲンや飛行機などの影響について
飲酒してもこの時期であれば、ほとんど影響はない
この時期は妊娠していることに気づいていませんので、飲酒してしまったという人もいると思います。基本的にまだ胎盤ができていないため、赤ちゃんへの心配はないようです。
ただし、妊娠中にアルコールを飲むことで、「胎児性アルコール症候群」といって胎児に障害や発育の遅れなどが生じる可能性があります。アルコールは胎盤から胎児へと入ってしまいます。少ない量の飲酒でも「胎児性アルコール症候群」を発生することがありますので、厚生労働省では妊娠中の女性はお酒を完全にやめるようにと警告しています。
レントゲン程度の被ばく量なら心配ない
日本放射線技術学会によれば、妊娠している時の被ばく量としては、100mGyまでは問題ない線量だとされています。
そもそもレントゲン検査で100mGyを超える検査というのは稀で、一部の特殊な検査のみということです。100mGyまでの線量であれば、小児がんや白血病などのリスクは自然発生率を上回ることはないようです。
なお、レントゲンやCT検査による被ばく線量の胎児に対する影響は概ね次のようになります。表の中では最大でも骨盤CTの最大線量80mGyですので、100mGyを下回っていることになります。
検査 | 平均線量(mGy) | 最大線量(mGy) |
---|---|---|
腹部X線 | 1.4 | 4.2 |
胸部X線 | 0.01 | 0.01 |
バリウム造影(胃) | 1.1 | 5.8 |
頭部CT | 0.005 | 0.005 |
胸部CT | 0.06 | 1.0 |
腹部CT | 8.0 | 49 |
骨盤CT | 25 | 80 |
飛行機に乗るときには体に負担をかけないようにする
妊娠超初期に飛行機に乗ることについては、あまり問題にならないようです。ただしこれから飛行機に乗るという人は、妊娠初期は体内の状態が変化していく時期ですので、長時間のフライトは避けることや、つわりなどの症状が出た時の対処などを想定しておいた方がいいでしょう。
また、エコノミークラス症候群にならないよう、様々なグッズを活用して体内の血流をしっかりと確保して、胎児に影響がでないように気をつけなければいけません。
被ばくについては問題ない
飛行機に乗っても被ばくするといわれています。高度が高い場所は地上よりも放射線量が多いため、心配する人もいると思います。ただし、年間にかなりのフライトをしない限り、心配となるような放射線量にはなりません。
レントゲンのところでも、記載しましたが、放射線の基準量は100mGyです。この放射線量をフライトで考えると、東京とニューヨークの往復を500往復するくらいの量になります。
まとめ
妊娠超初期は生理予定日より前の時期ですが、その時点でも実に多くの人が症状を訴えています。風邪や生理の時の症状と区別しにくいもののありますが、人によってはそこで妊娠に気づくということもあるようです。
また、早期妊娠検査薬もあり、妊娠超初期であっても反応が出る人もいます。心配な人、早く結果が知りたい人は試してみるといいでしょう。ただし、妊娠超初期の症状についてはあくまでも参考程度と捉えてください。
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